新潟市西区善久で曳家岡本史上最高にスペシャルな土台揚げ工事始まりました!
新潟市西区で、曳家岡本史上最高にスペシャルな土台揚げ工事が始まりました!!
今回もかなり築浅のお家なので、本来であればアンダーピニング工法での施工をお薦めするところなのですが、表層改良を施していた為にそれを一旦撤去して復元するまでの費用が莫大になるため、またたいへん水位が高い地区であることから弊社が施工する土台揚げ工法をお選び頂きました。
そんな経緯があるため、「土台揚げ工法を選んだけど、その中で最善の工事をしよう」という建築士さんの並々ならぬ英断が見られる現場となっています。
今回も設計・施工は人見美奈子さんの m-studio(エム・スタジオ) – 女性建築家とつくる新潟の新築注文住宅・リフォーム (m-std.net)
人見さんは弊社を選択いただくまで同業者からの情報を集めたり、何度も現場見学に来たうえでご依頼頂きました。
なので、土台揚げ工法および弊社の特性を活かした施工が出来るように最大限の配慮をして下さっての工事開始です。
丁寧な養生、床下への侵入口の確保、仮設トイレ、産廃カゴの設置はもちろんですが。
今回はお施主さんに引っ越しして頂いています。
これは、ホールダウン金物を切断しない。という強い意志から、ユニットバスを一旦解体して頂いているためです。
また、アンカーボルトも同じく壁を撤去して「全て伸ばしナットを使う」という凄まじいまでの決意を迫ってくれます。
さらに、今回は「水切りを曲げさせて頂いてます」
通常であれば、水切りを傷めないようにするために、土台下に詰め物をして水切りより下に鉄板を渡すようにします。
↓こんな感じです。
しかし、↑この方法だと基礎梁の上部に横筋が入っていた場合は横筋を切断しなくてはならなくなります。
そこで人見さんに、相談です。
人見さんが、「水切りは後で板金屋さんに直してもらうから、切れ目を入れて曲げてください」と横筋を切らないことを優先してくださいました。
ここまでして頂いているわけですから、こちらもそれに応えなくてはなりません。
赤塚にある山川建築事務所さんの作業場で、一旦90mm角に落として貰っていたオーストラリア檜(サイプレス)を75mm角にもう1度落として貰いました。
ひゃー勿体ない(汗)
しかしお家のコンディションがたいへん良いので、小さめのスペーサーで受けても潰れない。と判断して、それならば少しでも多くモルタルが巻けるようにと落としました。
先日まで、施工させていただいてた江南区の現場の施工をされていた新潟市の注文住宅・リフォーム・リノベーション – Ag-工務店 (eiji-arch.com) 渡部さんと休憩時間に同様のことを話してたら「そうだよな。建築ってそういうもんだよな」とおっしゃって下さいました。
見学に来てくださった富山県建築士会の方に「基礎梁を斫ることでの強度の低下はどう考えていますか?」と質問されました。
「建物の荷重の9割は柱のみで受けてますから、柱直下周辺を斫らないことで鉛直荷重は支えられてます。他の壁やサッシの下の部分は基礎梁という箱を形成しているものですから後で埋め木のような感じですが、接着剤入りのモルタルでコールドジョイントにならないようにして詰めることで僅かにしか低下しない。と考えています」
とお答えしました。
でもなー土台揚げ工法でそれを言うなら基礎ごと揚げる工法は見た目は良いけど。施工後は接地面がピンを打った部分のみになるんですけどね・・・
新築には戻せないけど、その中で最善を尽くす。です。
10月11日(金)は、住学メンバーによる「沈下修正工事報告会」を聴きに行かせて頂きました。
会場は被災住宅の多かった善久、山田地区のすぐそばの黒崎市民会館でした。
これは、沈下修正工事を依頼された建築士さん3名の依頼してみて判ったことや失敗を語っていただき、今後の参考にしてもらおう。と山川さんが発起人となり実現されたものでしたが、ものすごく良かったです。
現時点では全てが公開OKになるか?は謎ですが、youtubeでの公開も企画されているそうですのでぜひたくさんの方に視ていただきたい内容でした。
ps
この現場をもちまして、曳家岡本は新潟より撤退いたします。
もともと2月の時点でご依頼いただいていた案件など他エリアで長らくお待ちいただいていたものを冬期に廻ります。
来年4月以降に戻ることもあるかも知れませんが、ひとまず撤退です。
新潟県近隣での現地調査のご依頼は今月中にご依頼いただけますと交通費等発生いたしませんのでよろしくお願いいたします。
hikiyaokamoto@gmail.com
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