2025年3月22日 11:40

首都高通勤怖い!東京都町田市で土台揚げ沈下修正工事です。

東京都町田市で沈下修正工事やってます!

今回は2年以上前にお見積り出させていただいていたのですが、忘れた頃のご依頼でした。
気になる施工工事費は、以前の1・3倍に書き直させて頂きました。
ガソリン代やもしくはお米、をイメージすると判ると思いますが、これはやむを得ないです。

さて、今回はなかなか悩ましい仕事です。
現地調査に伺った際には、奥さまから傾いていることは理解していたのだが、「リフォーム工事会社さんからは、この程度でなら床で直せる(正しくは「床でごまかす」)。と言われていたんですけど・・実際に工事に入られた大工さんから「そんなことは出来ない」
と言われて「そのままの貼らせてもらいます」とフローリングを貼ってますので、そのまま水平にすれば直ります。と言われました。
で、FLで施工範囲を特定して見積り出させていただいていたのですが.

今回、具体的に施工の打ち合わせや配管、設備の切り回しを確認するために工務店さん(柏市で注文住宅を建てるならむとう工務店)
に床下入ってもらったら「親方!大引きに詰め物して調整しているような部分ありますよ!」

 

OH!MY!GOD! OH!MY!GOD!
要するに「床と土台の水平の整合性が採れてない」ということです!!

堅田さんに「どうするんですか!!施工範囲が予想を越えるほど拡かったら!!」と言われつつ。

まずはFLからの測定を再確認、

その後は天井から逆測定、

そして床下に潜って基礎天端からの測定!

うむむ・・どうやらFLは10mm前後の調整をしているようです!


ちょうどこちらの現場に入る前にも兵庫県から「工事が終わって撤退する際にリフォーム業者さんから「この家、傾いてますよ」と言われたんですけど、直せますか?」とお電話いただいたんですが。
当たり前ですが、傾いた状態に合わせてリフォームすると今度はきちんと直すと床や建付け、ユニットバスなどがおかしくなります。
皆さん、傾いたままリフォームしないよう、リフォーム前にはお家が沈下していないか?構造的に弱い部分が無いか?確認してもらってから工事しましょう!

構造的に弱い部分・・・こちらのお家は、隅柱である通し柱が存在しませんでした!それゆえ、近くの柱のある部分に荷重が集中して特に沈下しているわけです。

かつて「自由設計」を謳って大手ハウスメーカーに対抗した工務店の「今となっては無い施工」なんですが。
これはお施主にもご説明させていただきましたが、今すぐの対処しないといけないという話ではありませんが、もちろん入れておいた方が良いですよ。
私ども無資格者は、あくまで「設計補助者」ですからアドバイスのみです(汗)


堅田さんの電動ハンマー先端の当て方を見れば如何に基礎にダメージを与えず必要最低限の斫りをしているか?現場監督なら判ると思います。先ごろ終わった高知県のアパートの沈下修正工事でも元請けさんから「斫り箇所が小さくて驚きました」と言っていただけましたよ。

 



町田市での工事前半戦は、追加工具の運搬が必要になるため自分だけホテルを抑えてませんでした!!
すると、ドジャースが来ているうえに春休み期間も重なって、一泊¥15000-ほど払っても連続してホテル獲れなくなってしまっていて、何日か錦糸町から通勤です。平均片道1時間40分です。しかも片道¥2300×2+ガソリン代!!
※曳家岡本では技術料はお支払い頂いてますが、宿泊費は見積り上は¥7500を上限としてきました。しかし努力の限界も来ているのかも知れません。

岡山で「能登半島地震報告+構造から直す本気の住宅再生」セミナーを開催させて頂きます!自分史上最高のセミナーの予感です。5月の新刊のために構造、地盤のエキスパートの皆さまにかなり底上げしていただきましたので今までよりもっと「知的」且つ具体的です。

設計補助者の当職の話、聞いてやろうじゃないか!という心ある皆さまのご参加よろしくお願いいたします

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

最近の投稿
コメント
アーカイブ
能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。