玄関が2階にあるお家、横浜市保土ヶ谷区で沈下修正工事。

横浜市保土ヶ谷区で土台揚げ沈下修正工事をご依頼いただきました。
こちらの現場は、玄関が建物の2階にあり階段で降りてゆくと1階がある。という法面に建つお家です。
そんなわけで工具類の搬入搬出の為に仮設階段を造っていただいての作業となります。
室内は、プラダンできれいに養生されています。

階下にあたる1階部分は床と内壁を全て解体撤去してくださっていました。

これは、リフォーム時に傾いた家に対して床を調整して貼っているのを是正するためと、「伸ばしナット」を使うべき。と現場監督さんがご判断くださったためです。


「伸ばしナット」は既製品は存在せず使用している業者はそれぞれ、ネジ加工工場に規格をオーダーして造らなくてはなりません。
ロットの入り数やテーパーの入れ方などで原価は変わりますが、1本900円ほど掛かっています。
悪いことにアンカーボルトは「M12」と「2分の1インチ」の2種類あります。
それゆえ、我々は両方の規格で長さ違いを幾つか注文、持参しなくてはなりません。
今回は現場監督さんから事前にサイズは「M12」とお教えいただけてましたので荷物を減らすことが出来ました。

家が揚がると、当然ながら基礎天端に置いてあるだけの基礎パッキンはパラパラと下に落ちてきます。


これを何の加工もしないまま隙間にモルタルを詰めたり、或いは邪魔だからと基礎パッキンを取り除いている業者もいます。基礎パッキンを使用している仕様の場合は風窓がありませんから、そういうことをすると床下の換気が出来なくなって湿気で土台が腐る。ということを若い沈下修正業者の方は理解できていないようです。
職人の修行についてはホリエモンの鮨職人の修業期間はあんなにも必要ない。という意見も含めて色々あるでしょうが、少なくとも知識や経験のある先輩について基本を学んでからと思います。

曳家岡本では基礎パッキンを土台下面に貼り付けるためにパッキンにボンドを塗ってそれを下から楔で打ち込んで乾くまで固めます。
その後、一旦、楔を外して今度はパッキンの下に基礎天端幅にカットしたガルバを挿入します。


ガルバを挿入することで基礎天端の成形がきれいに出来ます。
この作業をやらないまま下からのモルタルが通気孔を潰してしまっている施工や、銀テープを貼っている施工なども見ましたが、今のところはこの方法がもっともきれいに施工出来ます。

コンパネを貼って基礎修復が始まりました。
いつものようにまずは基礎天端にハイフレックスを噴霧します。
基礎修復の際中に使い終わった工具を搬出。

自分は高知の倉庫からの途中泊で、愛知県岡崎市に泊まっていたのですが、5月4日(月・祝)は朝3:40に岡崎市を出て、8:30に保土ヶ谷の現場でガルバとコンパネを降ろして、その後、千葉県いすみ市の倉庫に積み換えに向かったのですが、
強風のためアクアラインが通行止めとなっていて結局、湾岸線経由で千葉県外房まで向かいました。
物凄い渋滞で帰り着くと21時を回っていました。

現場の方でも堅田職長が風が強いからと何か所かブリッジの鉄板を遺しての作業をしてくれてました。

また5月6日には横浜を震源とする震度3の地震もありました。
施工中の天災による損傷は補償できない。と契約して施工させていただいてはいますが、弊社では嵩揚げ中に2度、震度6を経験していますが幸い無事故で終わっています。単純に震度と云っても揺れ方でかなり違いがあるでしょうから、運が良かっただけかも知れませんが、施工中も作業終了前には大量の楔を打って柱直下で正しく荷重を受けるようしています。

揚げ幅が大きい部分はジョイント伸ばしナットに全ネジを使います。

揚げ幅が50mmまでだと通常の伸ばしナットです。



全てが上手くかみ合って作業が早く進みましたので、天端も丁寧に成形出来ました。
曳家は家を動かす仕事をしていますから、ある一定の段取りや偶然が重なれば「家は簡単に動く」ことを知っています。
沈下修正工事は建物を水平に直すことだけが注視され気味ですが、どう「固定」するのか?をもっともっと真摯に考えてゆかなくては!と思います。
今回は敷地の条件等から土台揚げ沈下修正工事が適切と判断してそれを監督さんにお伝えして選んでいただきました。

※右から素晴らしい監理をしてくださった会社概要|横浜の工務店なら創業100年の矢島建設工業の小宮現場監督、西川社長。
2年前の東京ビックサイトで実施された「職人酒場」でご縁をいただきました!クラフトバンクの皆さま、連れて行ってくれた「大工の会」の木村棟梁ありがとうございました。

お土産に新潟県十日町で栽培されているコシヒカリをいただきました!コシヒカリBLではない昔の品種です。

桜木町駅では「全国のパンマルシェ」がされていて、スルメパンを買いました!なかなか旨かったです。
ps
所属している(一社)建沈連事務局からの要請で「積算資料ポケット版リフォーム編」に土台揚げ沈下修正工法についての原稿を寄稿させて頂きました。
来年2月末には引退するんですけど、「後10年は続ける」ような気持ちでいなければ!と自分を鼓舞しております(汗)
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