2026年7月12日 9:27

石川県珠洲市の現場②引き締め工事「鬼悔しい」です。

自分が千葉の倉庫での積み換えを終わらせて戻ってくると・・




既に近いところまで堅田さんと宏くんが揚げてくれてました。
なので3人揃ったところで微調整をしてゆきます。
今回はお家の後方を薬液注入工事で地盤補強してからですので、若干まばらに、持ち揚げられている部分もあって、不同沈下してます。
それゆえ揚げ幅を部位ごとに調整してゆきます。

おおよそ水平に戻したところで地震のために「抜けたホゾ」を入れてゆきます。

 


まずは、浴室の高基礎の土台から。






ピッタリとはくっつかず2mm程度、隙間が遺りました。鬼悔しいです。
お施主さんは「岡本さんと堅田さんを信頼してますから、出来る範囲で良いですよ」と言ってくださいましたが、完璧を目指したかったです。
くっつける為にはより多くのボルトを通すことですが、ボルト穴を開ける=欠損を増やす。ということになりますのでバランスは大切です。
見学に来てくださった長野県佐久市から来られている中澤誉棟梁と「やはり2年6カ月の間に付いた癖が取れなかったのかな」と話しました。




床下にも昭和ボルト+全ネジを仕込んで引き締めてゆきます。
ここから、クラフトバンクの神山さんが体験取材で参加してくれました。初の床下体験はなかなか新鮮だったようです。
この模様は後日、クラフトバンクの動画チャンネルで公開されます。



↑こんなにも床下で笑顔でいられる2人は素晴らしいです(笑)

それに引き換え、増築前の犬走りが遺ったままの部位は狭くて「蛇人間」宏くんも流石に「きつい」と汗だくになりながら出てきます。

貞子ではありません。「ヒロシです」。

おおよその引き締め終わりましたら、更に水平の微調整をします。


こちらのお家は調整天端が20mm近くありましたのでそれらを全撤去。
ハードウッド(オーストラリア檜/世界一シロアリに強いそうです)をカットして挿入してゆきます。


小口を視ていただければ芯材として、この材が充分な硬度を持っていることが判ると思います。

能登で工事をしていて感じるのは、
自分たち曳家岡本の施工品質を求めていない層が多いように思わされることです。
しかし建物の構造は人の生死に関わるものです。安価な工事を求められてそれに応じる業者さんは仕方ない。と思います。
自分は「それで仕事が獲れるなら幸せですよね」と言われながらも、半日かけて1mmしか改善されない細工をしてゆきたいです。

能登半島宿事情レポート続きです(笑)
相変わらず能登での工事の参入障壁としては宿が少なく、あっても高額。という状態が続いています。
下の写真は、今回、自分が宿泊させていただいた和倉温泉の有名旅館の「復興従事作業員向け特別価格プラン」です。
他のホテル、民宿の7割程度で泊まれるのですが、宿そのものも大規模な改修工事中です。
部屋の中に入ってしまえば普通なのですが、仮フロントから部屋に向かうまでは一旦、外に出て工事現場を歩いてゆきます。
温泉はたいへん良くて改修されたらいつか家内と来てみたいな。と思いました。



神山さん、菅沼さん 2日間ありがとうございました!

自分は年末までのスケジュールを埋めるためにまたまた都内に戻ります。


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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。