埼玉県行田市から、愛知県瀬戸市に沈下修正工事に向かいます。

新年始まりの仕事は、災害時の警報放送機器の入った設備の曳家工事です。

西日本豪雨の際に、ダムの放流のために、↑の橋まで水に被ったために、全ての施設を架台の上に載せているそうです。
他の数か所は、レッカー車で吊り揚げて施工したのですが、ここだけは、橋の耐荷重が総重量で4トン以下という指定があったために、レッカー車を入れることができなくて、
「じゃあ、曳家 呼ぶか!」となった次第です。


この施設を・・↓のような架台に載せます。

なので、基礎、架台の工事をするために一旦、曳家して仮置きしておきます。

まずは、そろ~り。そろりと持ち揚げます。

曳家するための仮設H鋼土台を組みます。
そして、「鉄橋」を作ります。

設備そのものにも、100mm×100mmのH鋼の土台が付いていましたので、
アイアンマン(ブルマン)で緊結します。

当初の予定では、アイアンマン+仮設H鋼土台を幅拡に組むことで、かなりの安定感を確保して曳家するつもりだったのですが。
曳家する側の敷地奥の畑への車道を確保するために、なるだけ小さく組んで欲しい。とのリクエストがありました。

小さな施設ですので、かなり揺れます。
3度もレーザーポインターで、水平を確認しつつ曳家しました。
動き始めると、本当にスムースに動いてくれました。

↓動いた跡を片づけたところです。

今から50日間ほど、仮置きしてゆきますので、可能な範囲でH鋼を繋ぎ直して、枕木で仮受けする支点も増やします。

枕木が足らなくなったんで・・次回の曳き戻しの際に、もう一段、上に「鉄橋」を組むつもりで持参していた鉄骨を枕木代わりに使います。
上段から、使用敷地に滑らせて降ろしてくれているのは、堅田部長と宏くんです。

みんな大好き。曳家岡本の大量の枕木を使った仮置き風景です(笑)
次回の曳戻しの際にはこれよりも1・5m高くしてから曳家しますので、更に枕木を300本追加で、持ちこむ予定です。

ps
お正月は、久しぶりに2家族が高知の自宅に来てくれました。
写真は武市さんとこの「あさちゃん」。やはり女の子はかわいいよなー。

元日2日、
2トン車2台に乗りきらなかった枕木を積んで家内とドライブがてら現地に来ました。
翌3日は、大月の道の駅で、いちごとひがしやま(干しいも)を買いました。
どちらも絶品でした。

高知県宿毛市での曳家工事前半戦は、終了しました。
次は3月に戻ってきます!
近隣の皆さま、お仕事ありましたらよろしくお願いいたします。
・・・
次は、茨城県守谷市に向かいます。

 

 

 

いつか、現場で堅田さんや宏くんと、汗を流しながらH鋼を組んだことや。
判っているけど、自分の考える施工品質を目指すために無理を言ったこととか、全てが愛おしく素晴らしい日々だった。と思い返す時が来るだろう。

↑これさり気ないH鋼組み風景画像ですが、石場建て古民家を曳家するためにレールを取り付ける下段のH鋼を低くするため、わざわざ土間を掘ってます。

2021年前半はコロナ不況の煽りを受けて、43年間の曳家生活の中で、もっとも長く現場切れしました。
もう駄目だ。と廃業を考えて、妻と学生寮の管理人さんの面接を受けることも話し合いました。

そんな中で、日本中の苦境に喘ぐ職人さんたちに「あなただけじゃないですよ!」とエールを送る意味もあって、レギュラー出演させていただいている漫画「解体屋ゲン」で実名で、現場切れの辛さを漫画化して頂きました。

このエピソードの連載時に、出身地の「高知新聞」のインタビュー記事が掲載されたのですが。この記事が間違いでは無いのですが、悲惨極まりない内容で、銀行や知人から「大丈夫なのか?」と探りの電話が入る始末でした。
本当に、家族に恥をかかせました。

その後は、8月半ばから川崎市~軽井沢~埼玉県行田市~愛知県瀬戸市~浦和~千葉県茂原と現場も続いてようやく復調するのですが。
あれだけ受注に苦しんでいたのは何だったんだろう?と思うほど新規の問い合わせが続いています。

更に光栄なことにある社団法人の沈下修正工事に関わる土台揚げ沈下修正工法の推奨基準作りにお声かけ頂きまして、原稿を書かせていただいたり。
同業の若い親方さんから、お逢いしたいと連絡いただいたりの年末です。

社長業をやっていると色々ありますので、自分を元気つけるため何かが必要になります。まあ、1番は鯉なんでしょうが(((´∀`))ケラケラ。←わざと誤字です。
もうそんな年齢でもありませんので、最近はyoutubeで「レアカイル」さんの早着替えマジックのオーディション映像を視て元気をもらってます。
25歳のフランスからやってきた新人マジシャンのレアカイルが「革命」を起こしています。

最近 実際にお逢いして、印象に残った方のことですが、
建築業界でも「ウッドステーション」の塩地さんの大型パネル住宅という革命が起きてます。
この建築廃材を大幅に少なく出来て、高気密住宅の施工が容易になる工法と、それを実現させてゆく塩地さんの推進力は驚嘆すべきものです。

そして、解体業では狭小で困難な現場を得意とされる「創心建設」の高信社長。
「難しい現場で無いと価格競争になるから、難しい現場をなるべくやりたいんですよ」とほほ笑む姿は矢沢永吉さんです(笑)

お二人とも昭和35年生まれ。
自分と同じです。
いやー。自分も頑張らないとなー。

2月~3月と、ちょっと難しい現場やります!

本年もよろしくです。

 

ps
宮沢りえ「泥人魚」を観劇に行く道中に浅草フランス座のセットが組まれてました。

年末になると、お寺や神社にゾンビのように吸い寄せられるものです(笑)
曳家岡本チームBも、千葉県茂原市の「藻原寺」様に伺わせていただきました。


お社の土台部分が傷んでいるので、入れ換え作業のために嵩揚げして欲しいとご依頼頂きました。感謝いたします。

なかなか山の上です。

トラックから降ろして。



遠くなりましたね!

先回りして上からです。
※自分も運んでます。なので連続写真では無く何回かに分けて撮ってます。

やっと登りきりましたが、ここから50mくらいはゆるやかな坂道です。


その先に、ご依頼いただきました「お社」があります。

大工さんが、外周で作業できるように、嵩揚げの為の枕木を「お社」から50cm以上離して欲しい。とのご要望です。
なので、弊社の枕木が1本1m20cmですので、(1200mm+500mm)、
お社の石壇から、1m70cm以上の枕木を組む有効面積が必要になります。

しかし・・山頂に建てられているため、後方は法面になっていて、そんなにも敷地がありません。
もし自分が、ろくでなしなら、もう少し短い枕木で、組んでしまうでしょう。
しかし、大工さんが作業する間、1か月近く嵩揚げしたまま仮置きしておかなくてはなりません。短い枕木で組んでいると「揺れます」。

揺れると少し傷むし、大工さんも危険です。
なので、少しでも安定させることを考えて、足元を拡く組むためにH鋼や枕木の長いものを運びこんでます。
そして法面を整地して拡く組めるようにします。


藻原寺さんの工事は来年2月からなんですが、こちらの都合で資材だけ先に運び込ませて頂きました。
おそらくは、千葉県建築士会主宰での見学会とかあるかな?


※↑岡本の勝負Tシャツ(笑)

サー・ポール・マッカトニーのインタビュー記事を、いすみ市のコインランドリーに置いてある雑誌で読みました。

Q:
もうあなたは、充分な成功を収めて満足されているだろうに、なぜ?まだ活動を続けていらっしゃるんですか?

A:
確かに、若いミュージシャンの書いた曲として今の自分が、「エリナリグビー」を聴いたら、なかなか良いね。と思うよ。
でも、まだ自分の演奏を愉しんでくれる人たちがいて、自分も愉しい。それに他に何をする。と言うんだい?(笑)

実は、堅田さんと2手に分かれてからも、来年、いすみ市岬町で施工をご依頼いただいている初期の輸入住宅の2×4工法の別荘をどう直すか?
ずっと考え続けてて、また違う沈下修正方法が身体の中から出てきました。
これは過去にやったことの無いパターンですが、
悪くないと思います。
既に数日前に輸入会社の方、大工さんにはプレゼンさせていただいて、承認頂きました。

堅田さんに「親方、たまには仕事を忘れる時間を持たないと駄目ですよ」と言ってもらいますが。
自分は不器用です。工具を使うのも下手です。
なので考え続けて、より良い工事を提案することが、責任です。


いすみ市大原の倉庫で、ジャッキをきれいにして油をひいてます。



こんにちわ。
小さな不具合が気になる年ごろの、曳家です(笑)

↑の2枚の画像の意味をご説明させていただきます。
全ての部屋が地下室状態(実際に地下室として利用されているのは1部屋のみ)です。

なので、当然、「束」もすごく長いんですが。
なぜか?1本だけ、ホゾ穴に、ぴったり入っていない箇所があって、
そこは荷重を受ける為に、大引きと束の間に「詰め物」をしていました。
まっ普通に考えると、大きな問題は無いわけですから、素知らぬふりして自分たちの作業のみを進めたいところなんですが。
出来ないことなら仕方ないですが、出来ることでしたので、

大引きにサッポード立てて、ジャッキアップしまして。
束を抜いて~ホゾを5mmほど切り飛ばして短くして、入れ直している場面です。




束が長いんで、「鋼製束」に交換することが適わず、今回はレベルを見ながら、束の下に詰め物をした後を箱で巻いて、コンクリート流し込みしました。
いや~久しぶりに、手作業での束調整、なかなか手間取りました。



もちろん付属するベランダも、レベル調整します。

玄関もね。

一方、その頃。堅田さんと宏くんの主力部隊は、基礎修復に注力です。



いつもは匍匐前進してやる作業を、今回は真逆の背伸びして行ってますので、夜には腕が痛くて堪りません。
休憩時間に堅田さんが、
「親方の右腕の痛いのは、長年の疲労が溜まっているから仕方ないですよね。」
「40年やっててどこも傷めていない職人の方がおかしいですよ」と話す。

自分たちの使っている接着剤入りコンクリートの「垂れてこない」凄さを元請けの監督さんも、驚愕してくださっています。
多くの場合、無収縮モルタルを使いますが、自分に言わせると、
「モルタルはモルタル、コンクリートの強度には及ばない」わけですし、
コールドジョイントも心配します。
これらの解決策が、このノロタイプの接着剤を入れたコンクリートだと思います。

でもなー日進月歩で進化してますから、来年には「ローマンコンクリート」が再現できるようなって、「もう鉄筋も要らないよ」となるかも知れません。
アンテナは張ってないとな。←すぐ引退を口にするお前が言うか!ですけど(汗)

先日は、京都で空き家再生に取り組まれている「寺川徹建築研究所」https://www.ttaarch.com/ の寺川先生のお伴で、古民家再生の第一人者・松井郁夫先生の事務所にお邪魔させていただきました。

寺川先生は、アメリカ、カナダ(フランス語圏)で20年以上暮らした後に帰国された方です。これからの海外の方からのご依頼などの対応でもご活躍されるのではないかな?


松井先生には、正直に「松井先生、怖そうだから。先生からのお仕事は出来ません」と、お伝えしたら「俺は職人には優しいよ。訳のわからんこと言う奴は赦さないだけだからね」と、「圧」を送られました><。
松井先生!中華ごちそうさまでした。

ps
松井先生のところに伺うには、大江戸線に乗るんですが。
すごくエスカレーターが長くて、田舎者には驚きです。

↑画像は「東京名物・右側空けておくから急ぎの方はそちらを歩いてね」並びです。
俺も少しは都会のルールを学んでいます(笑)
松井先生には「えー岡本さん。東京に住んでるの!」と驚かれました。
まっ部屋は借りてますけどね・・
全国廻ってますから、ほぼ住んでませんけど。



大宮駅は、かなり都会です。
浦和での工事も間もなく終わります。
もう一頑張りです><

ps
怖くないですからお気軽にお問い合わせくださいね。
hikiyaokamoto@gmail.com

埼玉県では先々月の行田市を含めて、これまでも川越「小川菊」、指扇、見沼区などで工事させていただいていますが、今回は浦和駅から徒歩5分の市街地での工事です。
浦和レッズ・サッカーの街です。

現場の近隣を歩いてみると、1m以上の高基礎のお家が多くて、これは何か意味があるのかな?誰か教えてください。

で、現場も高基礎でして、2m近くあります。


こんな風に、床下で立ってレベル測定できるくらいです。

その頃、自分は外周部の切れ目を入れた土台の高さで玄関周辺の高さを測定しています。

FL(床上)、天井から~、基礎天端から~と3方法でレベル測定をします。
そして、それを工事中におおよそ3回見直します。

どうしても施工誤差やお家が傾いてからリフォームしていると、
土台から正規に直すと、少々、都合の悪くなるお家もあります。

基本は構造材である土台をきっちりと直しておくことで、将来的にリフォームする際に「ごまかし」仕事をする必要が無くなりますので、
「正しく骨組みを直しておく」ことをお薦めしています。
ご予算の都合で、そうも出来ない場合もあるのですが・・


↑この画像は貴重です!これは愛知県瀬戸市の現場の壁を撮影させてもらったものなんですが、水平が直ったら、傾いていた時に「埋めていた」部分が異物として、押し出されています。

基礎に負荷を掛けたくないですから、内外にジャッキをセットしての鉄板を渡す「ブリッジ掛け」をなるだけしたいのですが。
持参した枕木の本数、外周にエアコンの室外機を含む障害物があるため、可能な範囲で「特に重い」部位を選んで、ブリッジ掛けしてゆきます。



↑の水道管に注目。お家を揚げても大丈夫なように、工務店さんがフレキ管に交換してくださってます。

ps
11月25日に京都で、丸谷博男先生主宰の「古民家再生マイスター養成講座」で、再び、曳家技術について講義させていただきました。
今の建築士さんは曳家はレールに載せた家を動かすだけの職業と思われている方も多いですから、こうした機会に「こんなことも出来るのか!」と知っていただくことで、
少しだけでも曳家技術を採用してくださる現場が増えることを切望します。

ps2
現場の近くに、パン屋さん発見!
こんな入り込んだ場所にあるんだろうから、これはきっとこだわりのパン屋さんなんだろなーと、思いつつ。おやつにまず1個。
おおお!シュトーレンあります。
次に、江東区に帰る時にお土産だなー。

 

愛知県瀬戸市での沈下修正工事。劇的に美しく水平に直りました!

ここからは前々回の投稿でも触れましたが、お家の引き締め工事です。
人間で云えば関節が抜けているみたいなものゆえ、出来るだけ戻さないといけません。

昭和ボルトも全ネジも余裕を持って、注文しておいたのですが。
より良い工事をしようと、両引きの羽子板ボルトも使うべく、仕事終わりにホームセンターをはしごしました。

職人専門ホームセンター「建デポ」は、ボルトはM12サイズの品ぞろえが豊富なことを知りました。
でも、今回は4分の昭和ボルトに合わせないといけませんから、川崎くんと座金一式、探しました。

サイズが合わなくて現場が止まるのが一番いけないことですから、万が一のために別サイズのものも買っておくのが「曳家岡本」ルールです。



ありとあらゆる可能性を探して、出来る限りのところから反力を獲って抜けたホゾを押し込みます。

柱と基礎の隙間を利用してスリングベルトを掛けて、レバーブロックで引いたり、裏側の擁壁に枕木を当てて、そこから真横に押したりします。
(この作業は3人でやってたんで、写真撮れませんでした><)

お風呂場の窓を優先しているが為に、通し柱があるべき箇所なのに、抜かれているために下屋部分に荷重負担が流れて、それも原因の一因となってホゾが15mm程度抜けていた部分は、ほぼ直りました。
元々の細工の関係か?片側はぴったりとくっついたけど、反対面が3mm程度残ったり。という部分が出てしまいました。
しかし、こうした部分を追いかけすぎると、昭和ボルトによる土台の破断。
および、柱の立ちが狂ってきますので、「収まりの良いところ」を探さなくてなりません。本当に難しいです。



沈下修正、引き締め工事が終わりますと、次は切断したアンカーボルトの再緊結です。
堅田部長が、溶接が出来ますので、溶接機をレンタルしてきてもらって自社施工です。
床下でアンカーボルトの溶接をするのは、匍匐前進状態で作業する辛さだけでなく、
アンカーボルトを通じて熱が土台に上って、火災を起こすリスクもあります。
もちろん作業が終われば即水を掛けながら、片側が冷めるのを待って次を始めます。

この作業を嫌がって、土台と基礎側に縦に羽子板ボルトを取り付けて「緊結した」と、している方たちもいます。
しかし、それは土台と基礎に欠損を作ってしまうだけでなく、土台の真ん中に入ったアンカーボルトを基礎に「緊結した」と云うものとは違うように思うのは自分たちだけなのかな?

火災 怖いですよね。
アンカーボルトの溶接している間に、自分は取り外したジャッキ類を次の浦和の現場に運搬して来ましたが。帰り道、高速の反対車線でトラックの火災が起きました。
初めはそれほど大きな炎で無かったんですが、みるみる間に大炎上して、「うわっ。また通行止めになるか?」と焦りながら走ってゆくと、もう真横を通過する際には窓を閉めていても熱風がすごくて、無事通過出来たものの、本当に高速道路を「通勤する」のは怖いなー。

※画像はネットから拾ったものですが、通過した際はもっと大きな炎になってました。

最近、健康に留意している曳家岡本では休憩時にトマトジュースを飲むという意識高い系肉体労働者ブームが起きてます(笑)

ps
床下での、アンカーボルトの溶接費用についてですが。
曳家岡本および東日本大震災の後の協力業者さんの単価を見ていると、本数や床下の高さなどによる作業がしやすい、やりつらいによっても、やや違いますが。
一般的には、12万円前後だと思います。
ただ、以前、岡山県早島の近くで工事した際は近くに造船所が多いせいだと思うんですが、鉄工所職人さんの単価が高くて20万円くらい掛かりました。
今回も溶接機そのもののレンタル費は、高知県で借りる2倍以上して、堅田部長と驚きました。
今回は色々と購入してます。

※2
最近、難しい案件が続いていますが。でもコロナで仕事無くて辛かったですから、お仕事いただけるだけで感謝です。
どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。
hikiyaokamoto@gmail.com

建築系コンサルタント、(株)エンクランプの服部公一社長にお教えいただいたのですが、インターネットの普及で、今、消費者はかつての550倍の情報を入手できるそうです。
しかし、地盤沈下や建物の歪みを直す技術について語られているテキストの多くは素人の想像だったり。たちの悪いのは、大工まがいの読む(観る)人をミスリードさせてしまうような怪しい技術です。
※特にyoutuber!意匠は良いけど、構造を素人が舐めた工事すると危ないです。

 

代表的な沈下修正工法は6つあるわけですが、この中で唯一、土台揚げ工法のみが上部構造の改修(土台の取り換え、抜けたホゾの引き締め)などに対応できます。

前々回のブログでも書きましたが。
コロナ禍のせいで、中古住宅の売買の動きが活発化しています。
そうした新たなオーナーさんは、そのお家に愛着が無い場合もあって「安ければ安いだけ良いんです」と相談されてきます。

確かに、土台揚げはアンダーピニング工法や薬液注入工法よりはるかに安いです。
それでも、その安い中にも「安かろう悪かろう」な施工内容もあれば、「真面目な工事」もあります。

「安ければ安いだけ良い」さんは、言います。
「まだ迷っているんです。だから、とりあえずは安く一旦、直しておきたいんです」

馬鹿馬鹿しいです。安く購入した家にローコスト住宅であれば新築を建てられるくらいの費用を掛けて、沈下修正工事をするわけないですよね。
自分らに安く施工させたいがための方便ですよ。

とりあえずインターネット上の玉石混合な情報の海の中で絶対正しい沈下修正工法に対する解説を地盤工学博士である神村 真先生がお話されている動画を貼っておきます。


住宅 / 地盤 傾いた家の直し方 9つの注意点 – YouTube

ちなみに、時間のご都合からか?
雨水の逃がし方についてのお話が、ありませんでしたが。
自分たちが地盤沈下したので見て欲しい。と呼ばれる多くの場合は基礎のすぐそばに雨水がそのまま落ちるような処理をされているお家が多いです。

水はけを良くすることと、

それと、最近はなぜか?基礎の立ち上がりが低いお家が建ってますが。
それは、豪雨の際の跳ね上げで、土台を傷める可能性もあります。
お家は上からの雨漏りもそうですが、
下からの水にも弱いですから、気をつけましょう!

追記
再沈下の抑止効果がもっともあるのは、アンダーピニング工法ですが。
お家の築年数から考えると現実的でないと考える場合、また雨水対策に限界がある状況の場合は、土台揚げ工法等で沈下修正工事を行った後に小口径のサイドピニング工法等で補強することも一案かと思います。

追記2
ある方が「日本人は、コンサル料を払って専門家の意見を聞くことをしない」と書いていらっしゃいましたが。その通りです。
自分は神村先生ほどではありませんが、街の工務店さんよりは沈下修正工事に詳しいです。
それでも交通費、レーザーポインターでの簡単な測定費用込みで通常3万円の現地調査費用を出すことを躊躇する方が、います。

職人は自分を必要としてくれるお施主さんのためにベストを尽くします。
喰えるからと工夫も努力もしない方は作業員です。
頑張ります!


愛知県瀬戸市で、お家の沈下修正工事+土台の引き締め工事を始めてます。
時々、基礎の立ち上がりの際に、ガス管などが通っていることがあります。

↑の白い管は埋設されていたガス管です。

こういう部分があると、上の画像のように「ブリッジ」で鉄板を渡す際に、今まで使っていたものより少し長いものでないと使えませんでした。
なので、従来より20cmほど長い鉄板を注文しました。
今、鉄、高いからなかなかの金額でしたが、現場作業はまたまた改善されました。

今、施工中のお家の基礎は無筋ですので、出来る限り「ブリッジ」で掛けることで現状の基礎に負荷を掛けずにジャッキアップ出来る。というものです。

でも、これを床下に這って持ってゆき、寝たままの姿勢で、土台に当てる為に手首の力だけで持つのはなかなか辛いものです。
爪ジャッキを使えば、こうした重いものを床下で持ち廻る必要もないだろうに。と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが。
誰がどう見ていただいても、この揚げ方が土台揚げに於いては一番、安定感がありますので手間を惜しまない小心者集団としては、重い鉄板を使い続けます。

そして今回、現場に到着してすぐに着手したのは「昭和ボルト」の手配です。

上段が「昭和ボルト」
お家が傾いて、その影響から敷居や床に隙間が出来ていた場合は引き締めて隙間を詰められなければ、柱は斜めになったままです。
埋め木をすれば良いものではありません。


こんな感じです。
これは今回の現場の画像ではありませんが、今回はこの参考画像より症状が重いです。
なので床下にボルトを貫通させて土台を引き締めてゆかねばなりません。


この先端が外周部に関係する部分はボルトの頭が水切りなどで出てしまうと困りますので、先端がコーチボルトになっている「昭和ボルト」を使います。
で・・以前にこのボルトを使い始めた頃に、M12サイズでやっていたので、今回もそのつもりで、千葉県いすみ市の倉庫からM12サイズの長ナットなどを持参していました。

しかーし!もちろん近隣のホームセンターでは「昭和ボルト」の取り扱いは無く、夜中にホテルに帰って調べるのですが・・ステンレス製のものであればM12サイズがあるのですが、なかなか高級です。
家を引き締め始めて金具が足らなくて作業が止まるのは避けたいですから、
予備も含めて20本購入しておこうと思ったのですが。
今後のことも考えて容易に入手できる4分(w 1 /2)に全てを取り換えることにして、各部品の注文を済ませたのは愛知県入りして3日目でした。
※3分では小さくて強度が足らないです。土台への欠損を考えるとM12が最適だと考えていました。4分だと自分のイメージより3mm大きいです。

自分らが使っているノロタイプのコンクリート接着剤は買いだめしておいたものから持ち込みました。
本当に自分らは消耗品も含めて他の建築職人さんと使用する工具も資材も互換性が少ないゆえ苦労します。

今回は、埼玉県行田市の後に次に向かう予定でした現場がユニットバスの解体、再設置をしてくれる業者さんのスケジュールが合わず、予定を組みなおそうとしていた時に、ご依頼いただけてたいへん助かるとともに、準備不足ゆえ到着してからみんなに苦労かけています。

それでも「ボートが岸に着く頃には全てが上手くゆく(ゆかせます)」よう段取り頑張ります。

61歳になりました。全国巡業している曳家職人としてはたぶん現役最高齢です(涙)


ブルース・リーもフレディ・マーキュリーも田所広成(元ストーンヘッズ代表です。自分の一番仲良しだった従兄弟)も既に60歳を迎えらず亡くなりました。
同い年の氷室京介はカッコイイまま引退しました。

それでも矢沢永吉さんは、70歳にして益々カッコイイですし。
クリント・イーストウッド先輩の枯淡の域ぶりにシビレまくります。
特に「グラントリノ」でのベトナム戦争時にアメリカ側に付いた為にアジア人からも迫害されているモン族の問題を一人のアメリカ人として落とし前を付ける(映画に採り上げるということも含めて)姿に男泣きです。

自分はそんな素晴らしい先輩方のようには成れるはずもありませんが。
ブロンディのデボラ・ハリーのyoutube動画を見ながら、70年代に「コール・ミー」「ハート オブ グラス」などで大ヒットを飛ばしながらも。シンディ・ローパーやマドンナにはなれなかった彼女が、今は小さなライブハウスや海辺のアマチュアバンドコンテストのゲストとかにボロボロになりながらも現役でステージに立つ姿にもシビレてます。

しかし身体のキレが無くなった建築職人は、現場では迷惑です。
良い形で脇役に回ってゆきたいと思います。

おっと!おっと!
もうちょっとだけ現役を続けさせてもらいたいですから。懐メロばかりでなく、
ビリー・アイリッシュやCHARCHESを聴いていることも書いておきます。

もちろん未だに、クーパー捜査官のように、夢の中で枕木や鉄骨の新しい組み方を「発見」しては飛び起きてメモしています。
そしてCHROMANTICS  SHADOWを聴いてます。

「ツインピークス」の迷路の奥の赤い部屋で踊る小人のように、もう少し踊っていたいです。枕木のそばで(笑)


最期に、コロナ禍の影響をモロに受けてしばらく現場が切れて先行きが見えなくて苦しかった時に、妻はパート勤務の保母に仕事を増やして家計を応援してくれました。
本当に申し訳ない。和美さん、ありがとう。


多い時は1日に3回も利根川を渡って、群馬県側のホームセンターに通いました。
「今日は高知県人1、利根大堰に来たな(ふふふ)」とにやけます。

現場の方は、追加の工具を、千葉県いすみ市の倉庫に採りに行って、無事、ジャッキアップです。

↑真上から見ると、敷居や配管からどう逃げて組んでいるのか?
ごく一部の建築関係者には、よく判っていただけるはずです。


今回の現場は床下の作業環境が悪くて、堅田部長、宏くんには、苦労して貰いました。

「曳家岡本」冬の通勤ジャンパー完成!です。
ポイントは、光の当たり加減で見えたり見えなかったりするバックプリントの「不易流行」です!

実は、こちらの現場では普段行わないサービス工事もして写真も撮影してたんですが、堅田部長から「うちは曳家ですから、専門外は責任取れませんから掲載やめましょう」と言われたんで(笑)バッサリとカットです。

以下は、デルス・ウザーラ老人の独り言です。

コロナウイルスの感染者が減っておりますが、みなさんのご職業の景気はいかがでしょうか?

自分は今年、前半は本当に廃業しないといけないのか?と云うくらい苦しかったです。
それがここに来て、急激に依頼が増えて多忙になって来ました。
推察するに、コロナが落ち着いて、気になっていた改修工事をやろう。という気運が高まったのに、プラスして、コロナ不況で売りに出された中古住宅市場が動いていて、新たな買い主が既存のお家を直そうと動いているからです。

中には、安く購入した家ですから、安く直したい。と「安ければ安いだけ良いんです」と言ってこられた方もいます。
そういう方には、「うちは土台揚げ工法ですが、自分の考える最低限のハードルがあります。モルタルを使う、ジャッキをシングルで掛ける(基礎に大きな穴が開きます。後で詰めるにしても出来れば小さな穴の方が良いです)などなどしてゆけば手間が減りますから値段は下げられます。でも、うちはそうした工事はしたくないです」

すると、その「安ければ安いだけ良い」さんは、こう言います。
「いや。将来的にはアンダーピニング工法で、きちんと直すかも知れないんです。
この工事はあくまで暫定的なものになるかも知れないんです」

それは無いはずです。築40年以上で安く買って、そのお家に対して思い入れの無い方が、1000万円以上の沈下修正を行うとは思えません。
せめて弊社が、実直に直させていただいたお家に住んでいただきたいものです。

次は自分たちの育ったお家を丁寧に直したいから。と弊社にご相談いただきました愛知県瀬戸市のお家に伺います。
間もなく出発!


千葉県いすみ市の倉庫がある大原の、大原駅です。
高知県の土佐山田駅に似てます(笑)
行田市からだと片道渋滞無しで3時間半。1日で往復はきつかったです。