2018年1月15日 8:56

軸組補正(家起こし)工事した古民家を剛構造に変える

軸組補正(家起こし)工事した古民家を剛構造

工事は相手様があることなので、突然、中止になったりもします。

今は、高知県の現場に入らせていただく予定だったのが「延期」になったので、一人、横浜の現場で片づけをしています。                                        他の仲間は幸い、解体及び薬液注入工事現場への応援に入れていただいてます。

高知行きに積み上げていた資材を千葉の倉庫に片づけながら・・普段は見ることの無い、据え付け後の作業風景を見ています。

上の画像は、ホールダウン金物の緊結ですが。よく見ていただくと、土台天から5cmほどのところで、長ナットで繋いでいるのが判るかと思います。                        曳家する場合は、先に長いボルトを入れられていると、そのボルトを避けるためだけに高く揚げる必要になりますので、このように、据えつけた後に繫いでもらうことで余分に揚げて、また下げる手間をカットできます。

オリジナル部分の欅のホゾ部分は鴨居の上など、見えなくなる部分はボルトで補強します。

5mmの微調整をやってみようと、まだ、しつこく動かします。                    スペシャルサポーターは港のヨーコちゃんです(笑)

順番に、固めて行きます。

外周部の土台も、バーナーで焼いて古色を付けました!                      これはお施主さんご本人の作業です。

施工中、たくさんの建築士さん、古民家再生に携わる方々が視察に来てくださいました。      古民家は「柔構造」だからこそ!と考えられる方々も多いと思いますが・・斜めに寝てしまって、変形する癖がついてしまった建物を安全に使用できるようにするためには、固めて「剛構造」にするしか無いと思います。

 

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。