
ブログを引っ越しました。
1回目は、このブログを読んで下さっている皆様が気になっている価格について書きます。曳家と沈下修正工事の価格を解説します。
まず曳家ですが、曳家は新築と異なって、移動させてゆく通路が平坦なのか?段差があるのか?坂道や川があるのか?色々な諸条件で手間が変わってゆきます。
また曳家しやすい建物とは構造がしっかりしていてバランスの良い家となります。
L形のデザイン優先のお家の場合はそれだけで接合部を傷めないようにするための手間が増えます。
もう少し詳しく書くと、全く見た目は同じ家であっても、土台にベイツガを使っているのと、国産の桧を使っているのでは強度が違います。
それゆえ安く建てた家は曳家する際には、それなりにお金を掛けて建てた家より費用が高くなります。それでも参考価格を書いておきます。
一般的な木造2階建て、一階が20坪、2階が18坪のお家をまっすぐ直線に、20mほど曳家したとして。おそらく400万から500万円が相場だと思います。
ちなみに、時々、ほんの1mだけ動かしたいのだけど安く出来ますか?と言う電話を頂きます。
それは築浅のベタ基礎のお家であれば、やや安くなりますが。
土台からの従来の曳家工事の場合は却って高額になります。なぜならば、僅かに動かす。と言うことは、曳家した後から、新たな基礎を造るために一旦高く持ち揚げておいて、また下げて降ろす手間と基礎工事期間中の資材のレンタル料が発生するからです。
沈下修正工事について書きます。
先ほどと同等のお家が最大沈下量が15cmであるとしての一般的な価格です。
これまた地盤データで変動しますので、あくまで参考価格です。
アンダーピニング工事で800万円、
薬液注入工事で500万円、
私どもが施工している土台揚げ、もしくはポイントジャッキ工法と呼ばれているもので200万円前後です。
これらの金額は純粋に建物を水平に直して固定するまでであって、設備の取り直しなど、付帯工事費用は含まれていません。
また、土台揚げを例に書きますと、アンカーボルトの緊結や、基礎の増し打ち方法や炭素繊維やアラミド繊維などの補強材をどの程度、使うか?でもプラス費用が発生します。
たぶん、まともな職人が、丁寧な施工をすれば土台揚げは、費用が安価なだけでなく、定着した時の違和感の無い、波打った感覚を覚えることのない良い工法です。
しかし残念なことに、多くの方、リフォーム会社を含めて、曳家や沈下修正工事に詳しくないため。選択基準が金額だけになっています。お金は大事です。老後の蓄えも必要に決まっています。
安い価格を売りにして、粗悪な工事をやって儲けている人をまま見かけます。
自分の経験ですが、東日本大震災直後、忙しさから全くの未経験者に指示だけだして、次から次へと現場を回している方がいました。
そこでアルバイトしていた方たちが、あれは酷いかった。と言っています。





職人であれば、別の職人に見られた時に恥ずかしく無い工事をしておこう。と考えます。
なので自分は、恥ずかしく無い工事をするための金額を提案させて頂きます。
そこから、より良い施工品質を望む場合、やむを得ず価格を下げるとするならば、どこを削れる?を話し合います。
テレビや雑誌で曳家を見た。と言っても、それは全てのラーメン屋が同じ味では無いように曳家も、それぞれ違います。
正直な話、弊社、曳家岡本は社寺や古民家の曳家や沈下修正工事が多いです。


それは弊社の仕事のスタイルや工具が、それに向いている。と、ご評価頂いての結果です。
このブログをお読み頂いている方は、曳家に興味があるか?必要を感じているからかも知れません。
自分は曳家岡本が最高だ!とは決して言いません。言えないですから(笑)自分に向いていない工事のご相談を頂きましたら、正直にそれをお伝えしております。
もし、これからも、このブログを読んで頂けるなら、この人は、こんな考えで、この程度までの工事をするんだな。と知っていただけたら幸いです。
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