2018年4月8日 6:14

お寺の嵩上げ工事 苦戦中です(汗)

お寺の嵩上げ工事

足立区竹の塚で、お寺の地盤改良+基礎造り替え+沈下修正工事をやってます。

 

今週は9割の鉄骨を組みました。

今回は下腰工法で持ち揚げて欲しいとの、ご依頼です。

なので、据えつける際の基礎立ち上がりに出来る開口部を出来る限り、柱から逃がそうと悪戦苦闘しております。この上の画像のように鉄骨を両側に通して、中に樫を入れて柱の荷重を承ける手間をかけます。

向拝柱も床下から出てきたH網(鉄骨)と結びました。

少しでも揺れないように、変形しないように固めるわけです。

ちなみに階段の下が空洞でしたので、真ん中、階段部分には荷重はあまり掛けられません。

隣接する客殿との切り離し部分はご覧の通りです。揚げる手順が悪いと、本堂が動いて当ってしまいますので、揚げ方注意です。

画面明るい部分に立つ2本の柱をご覧ください。真っ直ぐ立っているように見えます。・・・ところが、これはオリジナルに「貼り合わせて」真っ直ぐに見せているものでした。かなり以前の段階で建物が傾いで変形していたようです。

なので、家起こしの相談もしたのですが、大工さんから「据え付けてから直すのでとりあえずは揚げて欲しい」と言われました。なので倒れないようにレバーブロックを掛けてもらって、揚げる作業開始です。

当初、解体すると言っていた隣接する客殿のトイレを残す。ことになったため、まだH網(鉄骨)を通すことが出来なくて土台に直接、ジャッキを掛けている部分も残っています。

既に扉の前までは鉄骨を通しています。

H網を組み上げた部分は、「まな板」と呼んでいる樫板をH網と土台の間に入れて行きます。

この「まな板」は、昨年の高知県安田の現場で使うために、埼玉県飯能市名栗の製材で造ってもらったものです。

色々と苦労しておりますが・・これはこれで悪条件下でも施工出来ますよ!の資料になるよな。と考えてます(笑)

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。