2018年6月14日 7:00

曳家の工具:持ってなくても出来るけど持っていれば出来ることは増えます

毎日、軽トラも入らない山道を弁当を持って登っています。

こんな山の中にお家が建っているのも驚きですが・・それを平成30年の現代に持ち揚げて直す。と云うのもある意味ドリームプロジェクトです。

今回は敷居より上部は良いコンディションでしたが・・床下は山側からの湿気のせいで相当、傷んでいました。

沖野棟梁の哀しい悲鳴が聴こえます(涙)

大学の関係者を含めてたくさんの方が見学に来てくださいますが、一昨日は、こちらの元の所有者のご家族が来てくださって、本格的に直している姿を見ておばあちゃんが喜んでくださっているのを見れて嬉しかったです。

嬉しいと云えば・・

床の間を解体せずに持ち揚げられるように少しだけ凝った組み方をしているのですが・・自分もまだまだやれるな(笑)などとニヤニヤ(笑)

この細工の詳細は現地で見てもらわないと判らないですが、なかなか良い感じ。こういうのは本当は、考えているんでしょうけど・・手が動いてくれて気がつくと完成しています。いやっほらっ、本当にカッコつけているんでなくて・・考えていないんです。

 

でーーー今回の嬉しいことの発表です(笑)

画面下段のH網の左側を見てください!!

そうです!!30cmサイズH網の両側にジョイント穴の付いたものを造りました!!

大は小を兼ねると云いますが・・作業スペースが限らている場所での施工の際にはなるべくコンパクトに鋼材を組む必要があります。今までも片耳の30cmサイズはあったんですが・・両方どちらにも繋げられると便利だよな。と考えていて、昨年、先代からの付き合いのある鉄工所に「いつでも構まんき。造ってちょいて~そのうち取りに寄るき~~」と頼んでおいたものを今回デビューさせました。

いや~~便利。便利。

昨日、見学に来てくださった某役場の方にもお話しましたが、「持ってなくても出来るけど持っていれば出来ることは増えます」

投資と受注のバランスを考えるのも親方の仕事です(なんてね)

 

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。