2018年11月16日 8:21

古民家の不陸調整の許容範囲を考える

 

こんにちわ。都会人曳家岡本です(笑)
今日は気の赦せる建築士「オフィス村 建築デザイン室」田中さんが渋谷からバスで10分ほどの大都会の真ん中で古民家を直していらっしゃる現場にお邪魔させていただきました。
こちらは、古民家ですが、布基礎があって土台も敷かれている様式でした。改修に当たって構造設計にも入ってもらっているけど、曳家目線で見てどう思う?と尋ねてくださいました。
自分なんかは、設計をきちんと勉強された方に、どうこう云える知識も持っておりませんが。ブロック基礎になっている風呂場跡の立ち上がりに、接着剤入りのコンクリートを手練りして添え打ちすることで強度がかなり変わることや。欠損の多い柱や構造材には、本当は埋め木して、更には大壁になるようなら、両側に添え柱を抱かしてボルトを貫通させて補強するのが理想だけど。どちらか一つなら、添え柱の方が強い。コーチボルトは意外と荷重を受ける力は弱い(当たり前?)、なんて話をしてました。
実際、機会があれば構造設計されてる方と話してみたいんですけど、経年でコンディションが落ちている杉などの強度はどんな風に判定してるのかな?
また、こちらの現場はコンディションが良かったんで関係ないのですが、不同沈下が発生している場合、多くの大工さんは、床や敷居で水平を採りますが。実際には柱が下がっていると云うことは、その下がった柱の荷重は左右の柱が分担して受けているはずなんだけど、これはどれくらいまでの沈下量であれば許容範囲なのか?
自分は正直なところ1000分の4までかなーと思っているんですが、そうしたレベル調整を行わないままだと、どの程度で脆弱性に問題あると判断するんだろうか?
田中さんと玉井室長から、「どの程度までなら許容範囲なのか?」をご質問頂いたのですが、明快な返答が出来ませんでした。自分たち曳家としてはお仕事をご依頼頂きたいですから、躯体の水平、垂直を新築に近い精度に戻すよう進言したいところですが、古民家改修に際しては予算を筆頭として、追いかけてはいけない範囲もあるよな。と思うところがあります。
まっ田中さんとは、たぶん引退までに一回くらいはご一緒させていただくでしょうから、今日の議題はその時までに回答できるようして
おきます!なんかこういうやりとりが出来る建築士さんと出逢えるのが嬉しいです

 

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