8回目の3・11が来ます
もうすぐ8回目の3・11が来ますね。
世間では東日本大震災の風化が叫ばれるようなりましたが、8年ってそんなにも大きな時間なんだな。
確かに被災された方にとっての8年と、全く関係ない地区の方にとっての8年とは,物凄い温度差があります。
自分は、そのどちらでも無い立場です。
震災が起きて、傾いた家を直す専門家として千葉県浦安市にご招聘頂いた時から自分の新しい人生が始まりました。
それまで、うすぼんやりと先代である父親の跡をついて、なんとなく曳家をやっていたのが、「この時代にこの技術を継承していた者の務めとして」住宅復興に専念するようなりました。
もっとも全国行脚しながら曳家をするわけですから、故郷・高知県で兼業しながら行っていたことも全て止めました。
駐車場も始めの頃は借りていましたが、通年だと使わない期間の方が長かったりするので、コインパーキング利用に換えました。(これは近所のコインパーキングが満車だとどこかで時間を潰さなくてならないので意外と疲れます)
ですが、一番は家族と離れ離れで暮らしていることによる弊害があります。どうしても娘たちの子育ては家内にのみ負担が増えます。ましてや高知を出るときは小学生だった次女も今では大学生です。
たまにしか現れなくて、突然、意見する「父親」は、家族三人(家内と娘2人)の生活を乱す迷惑な人です。
被災された方に比べれば自分の変化など微々たるものです。
ですが、3・11で色々な方が予想もしていなかった運命に立ち向かわなければならなくなったことを忘れてはいけません。
ps
自分の出来ることとしては昨年、東日本大震災以降の沈下修正工事の解説や対策をまとめた書籍を出しました。「曳家が語る 家の傾きを直す 沈下修正ホントの話 工費200万円と1200万円 どう違う」(主婦と生活社刊)から出したことで、将来の地震被害の際への参考提案をすることが出来た。と考えてます。これは一つの区切りになりました。
ps2
例の大きな現場の打ち合わせも粛々と進んでおります。自分の身体の中に残る「土佐派の曳家」技術を継承させることが出来れば嬉しいです。そして、次の南海トラフ大地震の際には彼らが全国で活躍してくれることを願います。
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