2019年7月21日 5:37

ぬかるみで家が踊ります(泣)

奈良県法隆寺のすぐそばで、古民家の曳家工事は続いております。

白蟻被害がある柱や。

横架材を切ったため欠損が危ない柱 3本と、

柱の間隔が飛んでいる部分に、枕木を組んで、そちらで柱の代わりに荷重を受けて安全に曳家できるように細工しました。

この3組の枕木の上には丸い梁がそれぞれ通っているのですが、これを、きれいに荷重を受けるために宮村棟梁に「光つけ」していただきました!!

ピタッーーーと決まるのが嬉しいです(笑)

いや~~手刻みの出来る大工さんとご一緒していただける現場ならでは気持ち良さです。

※もちろん、これを下から押し上げて決めてからジャッキを抜く曳家の細工も気にしてくださいね(笑)

さあ!これで、ここからはお家をがんがん揚げるだけ!と思っていたら。

「甘い~~」

ぬかるみに、枕木が斜めになって、少しづつ玄関側が動いてしまって(曳家岡本では「踊ってしまった」と言います)

お隣の室外機に後2cmほどでH網が当たる!約10cm踊ってしまいまいました!

急遽、枕木を組み直してH網の下まで「仮受け」します。

こうしておいて、ジャッキを斜めにかけて仮受けした枕木の上をすべらせてお家を動かします。

通常は「据えつけ」の際に行う作業なのですが・・ここでやらざる得ませんでした。

ここまで作業をして、実際にジャッキを斜めに掛けて動かす作業は、堅田工務部長の「ちょっとは自分に任せてくださいよ!じじい!」と云う心の声が聴こえるんで、ありがたく任させていただいて・・自分は広島へ一泊二日の出張!

広島のビルダーさんで「イエコト」ブランドを展開されている トランスワークスhttps://www.ie-koto.com/さんの安全大会にゲストとして呼んでいただいて「昭和の香りをぷんぷんさせる土方おやじの現場の作法」をお話させていただきました(笑)

自分ら土方が云う台詞ではありませんが・・成長中の会社のみなさんのイキイキした表情や謙虚さに触れて、なんか嬉しかったです。

川本統括マネージャーからは「安全大会というと協力業者のみなさんがついつい眠くなる話が多いんで、パンチの効いた話を御願いします」とリクエストされていたんですが・・どうだったかな???

堅田工務部長との出逢い。出来る人と出来ない人を遠慮なく区別する待遇。工具をきれいに片づけない奴は一人前になれない。などを話させていただきました。

広島から奈良までの戻り中。大阪あたりから緊張から解放されたのか、しばらく感じたことのないような悪寒に襲われて、現場に戻りましたが。

そのままホテルに送ってもらいました。

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。