曳家は斜陽産業。

どこかで認めたくない気持ちがあって、今まで触れずにきましたが。
やはりこのまま無視しておけませんゆえ、今回は「曳家は斜陽産業なんだ」と云う事を書きます。
今、あちこちで「建築職人不足」と言われていますが。全国の曳家職人は決して多忙ではありません。
そもそも曳家が重宝されたのは1960年代の道路拡幅工事に伴う移設工事が盛んだった頃の話です。
今では補償積算方法も変わりましたし、道路拡幅もかつてほどは、ありません。
近年で忙しかったのは、2011年の東日本大震災の後くらいです。
それも家を移動させるのではなく沈下修正工事業者としてでした。
需要が少ないですから、兼業(主に基礎、解体、斫り)をするか?仕事を求めて全国行脚するか?でもしなければ継続できません。
そんなわけでたまに出る案件をなんとか成約したい。と考える曳家は利益率を極端に下げる為に「やるべき工程」を飛ばして勇気のある施工をしてしまいます。
新築であればC値が0・4だった。トリプルサッシだ。と言っている建築士や工務店も曳家の技術に無頓着です。
なので、まるで素人のように「金額」だけで判断しています。
100回の幸運があったとしても、1棟の死亡事故あればやるべきでなし。
この年齢になると、色々な事故の情報も入ってきます。危ないことやって武勇伝のように自慢する馬鹿は退場して欲しいです。
自分は根性の無い曳家です。
ただでさえ危険な作業をしているのですから、やれるべき工程は出来る限りさせて頂きます。
そして工事が終わった時に「もっと傷むと思っていましたけど、きれいに施工していただいてありがとうございます。」と言って貰えるよう精進してます。
自分は、「仕事無いなー」と嘆くだけでなくテレビやsnsで情報発信するだけでなく、建築士向けセミナーや書籍の出版を通じて、曳家の技術を知っていただいて新たな市場を獲得してゆきたいと願っています。
11月15日に「曳家岡本口伝 構造から直す本気の住宅再生」(創樹社)が発刊となります。
ぜひたくさんの方に読んで頂きたいです。
また記念セミナーを
11月16日(木)10時より、東京神田。
翌日 17日(金)15時30分より新潟駅近
を行います。よろしければご来場くださいませ。
お問い合わせ・お申込みはhikiyaokamoto@gmail.com迄お願いします。
ps
ただ今、岐阜県可児市にて沈下修正工事施工中です。
近隣の方で「うちもちょっと見て欲しいー」というお話ありましたらお気軽にご連絡ください。
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