古民家の基礎修復事例です!
いや~~。まだまだ暑いですね~~。
本当に玉の汗を掻きながら、徳島県の豪商のお家の据え付け作業を開始しました。
堅田さんたちが一足先に、徳島入りして作業を進めてくれてましたので、自分は今日は、この後の作業行程の打ち合わせと、準備運動がてら5か所ジャッキの掛け替えをしました。
さぁ~~。ここから、多くの建築士さんたちが、古民家の躯体修復に於いて、気になる基礎の造り替えの流れを見ていただきます。
時々、不慣れな建築士さんから、新築同様のべた基礎を造りたい!とご要望いただくのですが・・べた基礎を一発で造れる環境を作るということは、床下に全く枕木が無い状態にしなくてはなりません。
この2枚の画像は7月上旬、私ども「曳家岡本」が一旦撤退した後の様子です。
工具の不足分を現場に取りに寄った際に撮影しました。
話を元に戻しますが・・
床下に枕木を組まずに外周のみに枕木を組んで持たせられる「危なくない」「傷まない」幅は、自分としては、8m以内だと考えています。
大きな鋼材もしくは鉄道用レールなどを使えば、もっと「飛ばせる」と考える方もいらっしゃると思いますが・・自分は、これ以上飛ばすと、「垂れる」ので、躯体が傷みますから、飛ばしません。
こちらの現場では、枕木の部分を逃げて鉄筋を伸ばしておいて、枕木を撤去した後で、おそらく鉄筋の「かぶり」を30cm以上採って緊結してから、残りのコンクリートを打設する方法を選択されました。
基礎の立ちあがりは、ほとんど無くて、調整天端のような処理をされています。
明日には応援の大工さんも入られて、一気に土台を敷きます。
古民家再生、古民家修復に於いて、歪んだ躯体を起こすことと、足元(基礎と土台)をきちんと直すことは、大掛かりになりますし、費用も掛かります。
それゆえ、歪んだ建物に添え木をして、サッシの枠を嵌め込んだり。床上だけ根太で調整して実際には傾いているにも関わらず、「直しました」と云う方が、たくさんいます。
正直、築古住宅で予算が限られている場合はそれも仕方ないかもしれません。但し、それでも充分に本体の傾きを直したわけでは無いので、倒壊のリスクはあることは伝えないといけないでしょうが。
古民家を直したいというお施主さんの場合は、文化財でなくとも、それはその方にとっては思い入れがある建物です。
見た目だけハリボテのような「粗悪なリフォーム」なのか?きちんと構造から直す「修復」なのか?きちんとお施主さんも勉強してくださることを切に願います。
ps
ヘルメット被っている安心感からか?今日は4回くらい、しこたま頭を鉄骨にぶつけました(汗)
鉄骨の下での作業に慣れていない基礎屋さん、大工さんたちも相当、ぶつけたようです><
2件のコメント
4枚目以降の画像に写ってる黒く長いプラスチック状のスペーサー?は
何と言う商品名ですか?
コメント遅くなりました。
本物件の基礎がどういう工程でどう仕上がるか気になっています。
ベタ基礎スラブの上に土台が乗るような形になるのですね。
スラブの上に礎石を配置するのかと思ってました。
枕木の部分を撤去後に打設するのはそのタイムラグが心配です。
セメント系で固めるか鋼管が打設してあれば全く心配ありませんがシートですよね。
仕上がりを拝見したいです。