2019年11月25日 20:37

鉄骨プレートのアンカーボルトの再緊結がようやく出来ました!

「仕事は段取り8分」とも言いますが、今回はアンカーボルトの再緊結に苦労した話です。

当初、現場入りした際には、元請けの鉄工所さんが配筋はされるとのことだったのですが、施工範囲が拡がったこともあって。

「曳家岡本さんでやっていただければそちらにお任せしますよ」と言われまして・・それならばアンカーボルトを溶接するよりは、ダイスでネジ山を斬って、長ナットで緊結した方が横揺れにも強いですから、必要分の長ナット、ロック用のナット、接続用の全ネジボルト、そして通常、このサイズのアンカーを私どもは扱いませんので。

このアンカーボルトに合うダイスを買ってきて、接続をしよう。と考えました。

扱い慣れないサイズですので間違えたサイズを買って来てしまうといけませんから、途中から切り落としたボルトを持って、金具屋さんに行きます。

サイズを測ってもらって、必要な個数を書きだしていたメモを渡して取り寄せを頼みました。

で・・金曜日。到着したボルトやナットを取りに行きまして、トラックに積みっぱなしにしていたボルトと合わせてみるのですが・・何となくサイズが違うようにも思います。

でも金具屋さんもプロですから、間違いないだろう。と一旦、現場に行きました。

一人で40分くらい寝そべりながら、うんうんラチェットを廻すのですが、ねじ は斬れてゆきません。

午後からは堅田工務部長も合流してトライしてみたのですが、やはり上手く行きません。

仕方が無いので、ボルトの切れ端をそれぞれ持って、2手に分かれて近郊の金物屋を廻ることにしました。

自分は建築資材の加工をされている先輩ならお持ちで無いだろうか?と電話をさせていただいたりしつつ、うろうろ。

堅田部長から「親方、今、〇〇商店にいるんですけど。ダイスは6分のものが合いました。今、確かめました」と連絡が入りました。

これは参考画像です。

そこのお店に他のナットや全ネジもあれば解決だったんですが。全ネジが無かったため、午前中に取り寄せ品を受け取りに行った金物屋に返却+交換(新たに取り寄せ)を依頼に行ってもらいながら。

自分は先輩の工場へ。

しかし残念ながらサイズは合うのですが旋盤機で使用するタイプのものだったので、こちらは断念。

とりあえず先ほどのお店に戻って、ダイスを購入して。それを床下でラチェットに取りつけられるようにするためのカップを購入して現場へ戻りました。

この時点で既に15時。

で・・そのダイスで、ネジが斬れると確認して、ホッとしたのですが。結局、この日は作業し易いところで5本斬れたところで時間切れでした。

で・・次に交換品が到着するのが月曜日(今日です)の10時30分の便とのことでしたので・・土日は、堅田さんと宏くんには現場を休んで貰いました。

自分は、一人で徳島の現場の資材置き場に野積みしてある枕木を回収しに行ってました。で・・現場の方にも顔出して基礎工事の進捗状況などを確認して、年明けの再開日の確認をしてきました。

これは大型トラックで回収する前の光景です。今はもうこんなに残ってないです。

流石に往復8時間(実際は昼食と積み込みもあるんで10時間くらい)を一人でやると、かなり堪えました。帰りは朦朧としてます。

翌日、土佐町の倉庫に枕木を降ろしに行きまして、その際に堅田部長から「親方。ラチェットを固定するのに小型ジャッキを使いたいですから倉庫から持って来てください」とのミッションもクリア(笑)

山から降りて来て、月曜日朝から、ねじを斬って貰えるように日曜日なのに自宅までジャッキを取りに来て貰いました。

自分は、10時30分の到着を待ってナットやボルトを受け取って後から現場です。

問題無く接続できました!





小型ジャッキでラチェットを固定して押すという案を考えてくれた堅田部長の曳家ならではの発想と狭いところで苦労して細工してくれる2人に感謝です。


ps小松くんは根室に行ったままです(笑)「親方~~寒いで!」と電話があります。



本当に他の職人さんたちが通常とは違う仕事を相談した時に割高に見積もりする意味を今さらながらに痛感しました。


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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。