2020年3月24日 11:21

「半地下の家族」な曳家

こんにちわ。 「半地下の家族」曳家岡本です。


先日、延々と続いている資材の仕分けの都合で一旦、東京に戻ったところ家族に、 「半地下のような臭いがする。すぐ着ているものを全部脱いで~」 と言われました。



なかなか陽当たりの悪いマンスリーマンションに住んでいると、エアコンの乾燥を和らげる為もあって、部屋干ししていたせいだと思います。
歳とると体臭に気をつけなくてはならないですから。猛反省です。
ベランダで干せない時は、コインランドリーに行かなくてならないですね(汗)

さて、「特急仕上げな嵩上げ工事」も本当に本当に、無事に終了いたしました。
お話をいただいたあとで自分なりに組んだ工程では52日間と考えていたのですが。
大工さんや荷揚げ屋さん、関係者を含めると多い日は20名以上投入してくださって作業をします。
もう早い!早い!途中で2回、工程表を書き直して提出しました。
翌日には自分の書いた工程表が関係者に配布されてみんなが持っているのも驚きです(汗)
40年以上、曳家をやってますが。
こういう応援部隊の多い編成での現場は初めてでしたので、始めの10日間くらいは毎晩何度も起きて翌日のシュミレーションをしてはノートに書いていました。

ご依頼を頂いた瞬間に提案させていただいたことの一つは、「ホールダウン金物を長ナットで緊結させて、嵩上げする分のガイドにして欲しい」ということでした。 自分はジャッキの使い方とか、うるさく言う方ですが。
それでも絶対、管理仕切れなくて、建物が早く揚がった方に動いてしまうと予測してました。 そのためガイドの中を揚げることで少しでも「揺れ」を小さくしておいて。後での微調整が出来るだけ少なくしておかなければ、建物の面積が大きいですから、たいへんなことになるな。と思っての算段でした。

その他にも急ぐゆえ、余るほどの資材を購入したり、購入して頂きました。
田舎の工務店だと、人件費も時間も限りなく「無限」の観念で、材料は足らなくなったら建材屋に注文する。というようなことが今もあったりするんですが・・ 待機する時間のロスを考えると、材料を買った方が良いことはままあります。
ここでは、ほとんどのものが余裕のある数量で準備されました。 つくづく大きな現場の贅沢さを勉強させて頂きました。

「半地下の家族」のくせに(汗) で~~ 一旦、大型トラックの入れる資材置場にほとんどのものを出して、この後の現場のために仕分けをしています。
これがなかなかたいへんです。

次の京都の西村社長の地盤改良会社 伸洸さんからの古民家沈下修正工事行きと、


4月半ばからの奈良県斑鳩町の古民家曳家現場行き

その後の千葉行き、(これは結構大きな工事です!)
いきなり千葉までの移動はきついですが・・まあ、大好きな夷隅郡ですから(笑)


そして高知倉庫戻し(とほほ) を仕分けしています。

もちろんその合間に現調もご依頼いただければ飛んで行きます(笑)
こちらは関東某所 まだ決定ではありません。

去年は本当に受注が少なくてなくて、一緒に働いてくれている仲間と家族にも随分と迷惑を掛けました。
そこで学んだこともありますが・・ 焦らず真面目に頑張ります。自分の焦りはお施主さんや工務店さんの予定とは関係無いですもんね。
臭くならないよう気をつけます(笑)

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。