構造に強い曳家
千葉県夷隅郡で築110年の古民家の改修に伴う「沈下修正」+「土台の取り換え」のための嵩揚げ工事をやってます。
近くに住む(株)イエサブユナイテッド(一級建築士育成事業 教育的ウラ指導 の創業者としてたいへん有名です)荘司和樹さんが、
時々来てくださってるんですが・・fecebookのタイムラインで紹介してくださいました。
それを読んでいて目からウロコというか・・。
弊社を「構造から直すことに特化した曳家」として書いてくださいました。
曳家であれば扱う躯体の構造やコンディションに気を配るのは当り前ですから・・そういう光の当ててもらえ方があったのか!!と思ってしまいました。
↑この写真の時点では不陸調整まで出来てません。
この鴨居の周辺は全体に、8cm程度沈下してます。
ぜひ次回のblogの画像と見比べてください。
自分らとしては、ついつい造りつけの仏壇の造作を解体せずに上手く持ち揚げる細工に手間をかけて、「うひゃははは~上手く掴めたな~」と嬉しくなったりするんですが・・
↑の画像の画面、左手青いテープが3本貼られている柱の足元です。
渋い!渋すぎる!!これが大人の魅力です(笑)
今回は堅田工務部長が細工しました。自分は少しアドバイスしただけ。
確実に「曳家岡本」スピリッツが堅田部長に継承されているのを見るのは嬉しいです。
打ち合わせを兼ねて来てくさった(株)アップコンの松藤社長が!!!(←松藤社長も幻冬舎から「不良品の多い工場の9割は地盤が原因」他の著作あります)
「なんか凄い!凄いけど、あれを「こう組もう」と考えて実行できる技術が凄い。でも普通に考えつかないよね(笑)」
「これたぶん資料写真、撮影しておくけど、現場を見ないと意味判らないな」
うふふふふーん(笑)(馬鹿)
とか云うところに力を込めているんで一般の方には「良く判らない」になるんだろうなー。
でも「熱意を持って嬉しそうにやっていればちょっとは伝わる」という自分訓に従って、これからも嬉しくやるわけですよ。
ゆっくりとお家が110年の鎮座を破られて持ち揚がり始めます。
最近出版されたばかりの、さくら事務所 さんの「災害に強い住宅選び」の第4章にも、基礎の立ち上がりが低い場合の湿気による土台の傷み、劣化についての指摘がありますが、ご覧のように基礎が低いと土台がこのようになってます。
古民家再生をこれからやろうと思っている方は、まずは足元がどうなっているか?を見極めてから工事を始められることをお薦めします。
現場に巣を造って住んでいらっしゃるキジのお父さんです。
卵があったそうなんで近くにお母さんもいらっしゃるはずです。
やっと写真撮影できました(笑)
今回の現場は2年ぶりくらいに「重い」んですが・・それを省けば、「いつもの仕事」です。
今回は自分は脇に廻って、堅田部長の手元をさせて貰っている場面が多いんですが、流石に次に何を使いたいだろう。くらいは察するのは出来ますから、阿吽の呼吸で下準備をしています。
自分は不器用なんで老後の計画を今から色々と考えているんですが、その中の一つは、「親方」と云うプレッシャーから離れて、現場を「シルバー人材センターから来たおじいちゃん」として手伝いに行って、自分のことなど知らない世代の若手に「あの、じいさん良く判ってるな」と誉められることです(馬鹿)
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