茶室の曳家、家起こしの準備してます。
東大寺です。
現場近くを作業着で歩いていると観光客の方に「●●殿は、こちらでしょうか?」と尋ねられますが・・そんなこと言われても・・こちらは千葉県から来てる曳家さんなんで、???です。
すみません。
さて、石場建ての建物を曳家する場合の、曳家岡本の施工パターンとしては、大引きより鉄骨を低く組むとこから始まります。
もちろんここに来るまで、堅田部長と川崎くんが、土やコンクリートガラ、礎石の撤去を地味にしてくれています。
大工さんにも、嵩上げすると当たってしまう屋根を剥がしていただいたり。
切り離しや、頬杖を取り付けていただいたり、と、なかなか面倒です。
「ここは解体しないままで曳家してもらいたい」
「ここは家起こしをするために(解体も)やむを得ない」
などを相談しつつ。
200年前の建立ではあるものの近年の改修部分の細工の良くない部分、の補強や差し換えをどうするか?
「とりあえず見通しの良い位置に曳き出して、お施主さまに見ていただこう」
と、相談しながら・・
画面右側の川崎くんの右手のそばの柱を、造り物を遺した状態でどう持ち揚げるか?
ケンケンガクガクの思案をしながら・・
もちろん自分も大人ですから、堅田部長に「お任せしますよ」と委ねますが・・
さらに大人な返事が返ってきます。
「嫌ですよ。せっかく枕木組みの生き字引と一緒にいるのに、その技術の引き出しを見せておいてもらいたいですよ」
はいはい。
死ねと云うことですか(笑)死んだら勝手にやりますよ。ですね(笑)
それまでどうぞ搾り取ってください(笑)
もちろん、目立つ場所ですから、上部では掴めないです。
すると、夏に千葉県夷隅郡御宿で行った古民家の嵩揚げの際のように、足元を掴めば良いのか?
うん。これも一つの解決方法ではありますが・・
これは柱を掴むための金具が6セットも必要になります。
今回は、トラックの積載荷重の都合もあって、余分に持って来ている資材が、いつもより少ないです。
すると・・限られた金具や資材で同じ効果をあげる方法を考えなくなります。
限られた資材でやりくりしてこそ人間は成長します(←お前が言うか?!!)
ホームページ作成業者やコンサルタントの方たちは、
ビフォーとアフターだけを同じアングルで見せるだけで十分なんだ。と云われる方もいらっしゃいます。
でも、それは意匠系の建築士さんや、リフォーム屋さんのホームページではそうかも知れないですが。
我々は違います。
我々は、手間やどうすることでお家を傷めず、より良く改修できるか?を考え続けます。
その手間を知っていただくために、ブログを書いています。
ps
曳家岡本のホームページもよろしくお願いいたします。
お気軽にお問合せください。
今月26日頃までは奈良県、その後、東京~千葉におります。
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