2020年11月19日 8:39

さらば奈良!茶室の曳家工事終了。

奈良県 東大寺の隣地にある塔中さんが住まわれていた茶室の曳家工事完了です。
位置が少し変わっただけで、他がどう変わったかと云うと、なんと!礎石の下に鋼管杭が打たれて地盤改良工事もされました!
これはなかなか良い案ですよね。オリジナル同様でありながら、現代の技術が導入されています。

今回は、据え付け終わってから、足固めや貫を入れなおす為に、一旦、足元を拡げたり。
鴨居を締めなおしたりを三好棟梁と素敵な仲間たちが、ジャッキやレバーブロックを駆使して細工してくださいますので。
まずまずのところに据え付けて於けば「後から微調整」していただけるとのことだったんですが・・
片付けしていて書院の下の柱が、あまりにも位置がずれていたんで、とりあえず見た目麗しく調整しておきました(笑)
※昔は、大工さんと云えば、かけやだけだったんですが、随分と変りました。

書院の造作の都合で梁を受けているはずの柱が無いために、この柱にどう荷重が掛かっているを話したり。来年の大工工事開始までの間の仮補強を相談して、
「またお会いしましょう(笑)」と別れました。
実はこれが生前の曳家岡本親方との最期でした。と書かれないように頑張ります(笑)

塀との隙間が30cm程度だったんですが。
今回の工事で隙間を1m20cmくらいに拡げました。

母屋の廊下側のガラスは全て手焼きの骨董品でしたので、何かが当って割ってはいけない。と緊張しながらの工事でした。

敷地の中に、東大寺への扉があるようなお家に出入りして、修学旅行生や郵便配達員の方に住民と間違えられて羨ましがられるという(笑)滅相もない体験をさせていただきました。
※たぶん家内が見たら「かさぶたが剥げたような汚い肌したじじいが、こんなところに住んでいるわけない!」と鼻で笑うでしょう(ラフィンノーズ)。


撤退です!


曳家岡本では、たっぷりの資材を使います。
全体予算の中で考えれば、良い工事をするためには1台分くらいの輸送費が増えて利益を圧縮するのはやむを得ないと考えています。

一方、GW前後に据え付けが終わった法隆寺町の方の現場は、同じく三好棟梁と今や堂々たる木こりでもある宮村棟梁が、山口県から運んで来た材を使って、私ども曳家岡本が苦心して曳いたオリジナル部分と新規補強部分の素晴らしい融合が進んでいます。

建築現場では、「予算の都合で」と言われて。
あ~~ここやっておいた方が良いのになーと悔しい思いをしたりすることがあります。
自分たちは曳家ですので、基礎屋、大工、左官など後から入られる職方さんの方針や技量によっては、自分のイメージしていたものと違うものになることを経験することもあります。
もちろん家はお施主さんのものですから、自分らは過剰な意見を言うべきではありません。

安く古民家を購入して、「どうせ朽ち果てるものだから」と、DIYで、とりあえず使える程度の施工して、自分たちが住む方のことも批判するつもりもありません。
ただ、誰かが教科書に載せられるような仕事もしておかなくてはなりません。


ある建築士さんが「一生の買い物である家を素人である施主の意見を聞きすぎて駄目にしてしまっている事例が多い」と発言されていたことに触発されました。
自分も施主が存在しない仕事「古民家の建売」のようなことをやりたいな。
構造からきっちり直して、尚且つ「歴史の中に住む」という贅沢を安心、快適(寒くない古民家)、素晴らしい意匠を良いチームで手掛けることが出来ればと考えています。

そんなわけで千葉県近郊で、売却を検討されいる立派な古民家(もちろん傾いていても大丈夫!です)「大切にこの建物を遺してくれるなら」と云う方いらしたらご連絡くださいませ!
hikiyaokamoto@gmail.com

ともかく、奈良生活終わりました。
お正月用に、甘酒をお土産として買ってゆきます(笑)

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