2021年1月2日 10:00

2021年謹賀新年:曳家の施工価格で家内に烈しく罵倒されてます。

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

年末年始は、高知の自宅で家内と静かに暮らしました。
家内は「愛の不時着」が観たくて、そのためにネットフリックスに加入しました(笑)
4日間で観終わってしまって「ヒョンスク~~」と樹木希林が「ジュリー!」と叫ぶような調子で何度もニヤケました。
自分には厳しいんですけど(汗)

年末ぎりぎりまで、新規のご相談が続いてましたが。
昨日の元旦も、同業者様より「小さな現場で申し訳ないんですが、急に決まったものなんですが」と急ぎのお話を打診いただきました。
どうしても、小さな現場だと、資材の輸送費、作業員の移動費、宿泊費を含めると地元の同業者さんと同様という施工価格にはなりません。
そこでこの案件は自分の信頼できる近隣業者さんをご紹介させていただきました。

逆に、目安としては500万円を越える規模の工事であれば、工具損料を値引きさせていただいたり、宿泊をマンスリーマンションにするなどで、近隣業者さんと大差ない金額で出せます。

ただし、安さを売りにしている業者さんと比べられても困ります。
自分も、もう60歳です。お客さんの望む金額に合わせて「こんなことしても一時しのぎにしかならないよな」というような工事はしたくありません。

家内には、大晦日に「お前はお施主さんたちには良いかも知れないけど、家族に対しては誠意が無い!もっと儲けろ!」と罵倒されました。
しかし、大手でも無く、資本力も無い弊社が続けてこれたのは手間を惜しまず利益を薄くしてやって来たからだ。
これを崩すことは不安だし、もうこのまま続けさせて欲しいと嘆願しました。

多くの工務店さん、建築士さん、もちろん一般のお施主さんにとって、曳家に仕事を依頼することは一生に一度あるか?ないか。だと思います。
市場に出向いて、スーパーマーケットの鮮魚コーナーの鮮度や価格と比べてみて、

「うわ~きれい!そして安い!」と比較するようなことは出来ていません。

「失敗したくないから。「曳家岡本」さんに来てもらいました」

と思っていただけるような職人になってゆきたいです。

今年は60代になりましたので、「全日本曳家技能者連盟」主宰の「曳家技能者 枕木組みコンテスト」60代部門で一位を獲得することも夢では無いな。と思っています。
ライバルが少ないですから(笑)
勝てる勝負しかしない!これが曳家岡本のこだわりです!

年末は、愛媛県南予方面にも現調に行かせていただきました。

早々に仕事終わったんで、前から行ってみたかった「外泊(そとどまり)」見学。
ここで仕事のご依頼あると搬入がたいへんです。

いつも千葉県のこと考えています(笑)
こちらは、阪神タイガースのキャンプ地 高知県安芸市の道の駅。
こんなところまで千葉の地場産品が出荷されていて、嬉しいわけです(笑)

※真面目に捉えている方はまずいないでしょうが。念のため
 「全日本曳家技能者連盟」なんて、ものは存在しません。
  

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。