2020年12月22日 20:55

「(曳家の)親方はつらいよ」

初大阪で、痺れるような緊張感のある工事をやりきった後に一旦、高知の倉庫の片付けに戻ってきたのですが。
緊張の為かと思っていた腹痛が収まらず、病院に行きましたら、いきなり「胆のう炎」ということで胆のうの手術をいたしまして、しばし入院しておりました。

退院後は、来年の仕事も決めないとご飯食べてゆけませんから。
現地調査の旅に出ました。お医者さんには、万が一の時のために「紹介状」を書いてもらいまして、携えてゆきました。
ここは四国最後のSA「津田の松原」。

世の中の「勤め人」の方の中には「コロナ禍の中での移動、けしからん」と考える方もいらっしゃるでしょうが。
我々も本当は、移動したくないんです。それでは仕事が受注出来ないからやむを得ないです。
どうか色々な立場の人がいることを想像してください。

今回、旅のお伴にはBOOK OFFで見つけた松浦昭次棟梁の「宮大工 千年の知恵」。
2000年発行なんで、今から20年前の本、なんですが、ここでも既に、

「家庭を持つと全国を旅することが出来なくなり辞職する者が少なくない」

「腕のある大工でも、全国を周らなければ見識が狭くなり成長が止まる」

と云ったことが書かれていて、同じだな~~~~。と、しみじみ思うわけです。

技術的なことで云えば、木造に詳しくない建築士さんに、金物やコンクリートでの補強を指示されて。結露が起こると反発するんですが、資格者に負けて指示通りの施工をしたために不満足な出来となった現場には後に立ち寄ることはしない。

などと、自分ごときが云うのも失礼ですが・・「そうですよね(笑)」と頷くばかりです。

上京しつつ、途中の浜松ではまたまた「第一浜名建装」雨漏り診断、施工の久保田仁司のご厚意に甘えて一緒にランチ。
「ある一定数のの塗装業者は塗装の技術はあるかも知れないけど、躯体に雨水が侵入することを止めなくては意味が無いと考えていない」と嘆かれていて、
これは我々の「構造から直さず見た目だけの古民家再生をしている業者が多い」と共通するなーなどと考えました。

以前、横浜市都筑区での現場をお声かけいただいた「和田組」の和田さんに「かなり先になるかも知れないんで、近くを通るついでがあったら見ておいて欲しい」と言っていただいていた小田原の現場の近くには、なんと二宮金次郎の生家の記念碑がありました!!
昔は小学校の校庭には薪を背負って、本を読みながら歩く二宮金次郎さんの銅像見かけましたが、最近はめったにお逢いできませんでしたのでちょっと感動しました(笑)

和田さんは、先代が曳家をされていた方ですので、代わりを務めさせていただくのは緊張します。

弊社「曳家岡本」と云えば、ほぼ千葉の業者なんですが、今回は千葉県建築士会の皆さまよりのご紹介で2棟、現地調査させていただきました。

翌日は都内で現地調査。
電車のロータリーの看板が、日本語、英語、中国語、韓国語で、「最早!ブレードランナーの世界じゃあ!」とひそかに思いつつ、電車の乗り換え難しいな~~。と、ウロウロしました。

ご存じ「渋谷ハチ公前」。
ホームインスペクションの「さくら事務所」(本社 渋谷)田村さんにyoutubeチャンネルへのゲスト出演をお声かけいただいてたんで・・収録していただきました。
田村さんに「岡本さんの話はリアルだし、面白くて(為にもなる)聞き入ってしまいます」と、たぶん褒めていただきました。
この動画はたぶんお正月頃の公開になると思います。
upされたら、またお知らせさせていただきますのでよろしくお願いします。

コロナのせいで終電早くなっているんですね。危なかった=====。

お正月を高知の自宅で過ごす為の帰路の途中。鈴鹿SA。

コロナ禍でweb授業が増えて、江東区のマンションの部屋に4人でいると、狭いので退散です。

高速を降りて、そのまま高知医療センターへ!
術後の経過も良く、後は傷が癒えるのを待つのみでした(笑)

26日は愛媛県に現地調査にご招聘いただいてます。
そして、湘南方面から腐食した土台の入れ換え、関東での出発点 浦安市からは不同沈下の修正のご相談も入りました。
まだまだ引退できません。引退したいけど(笑)

ps
最近、なぜか?お問合せ多くなりました。感謝感謝です。
今月は8棟もご相談いただきました。来年もよろしくお願いします!
お問合せは、hikiyaokamoto@gmail.comまでお気軽にお願いします。
みなさんに「丁寧な対応ありがとうございます」と喜んでいただけてます。





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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。