2021年7月29日 6:39

曳家岡本「解体屋ゲン」神エピソードに登場します!

「解体屋ゲン」7月30日発売(8月13日号)と翌週に亘って、登場します!

今回は、自分が登場するエピソードとしては最高傑作!と思います。
これは建築好きな方には、かなり面白い(はず)ですし、コロナ禍でたいへんな想いをされている皆さんには、沁みまくる話です。
建築業は飲食業に比べるとコロナ禍でも比較的好調と言われていますが、全職方が好調と云うわけではありません。

やはり不景気ゆえに依頼は減少しています。
今回は負け組「曳家岡本」の特殊な仕事ゆえに潰しの効かない苦労の一旦を見ていただくのですが。
そもそも弊社 曳家岡本は、人口減少が著しい高知県の出身です。
先代の頃は、昭和 南海大地震からの復興工事や、その後は高度成長期がありました。
その後、低成長期に入ると、道路拡幅に伴う曳家工事が補償査定方法が変わった為にほぼ無くなります。
この時に全国の多くの同業者が廃業に追い込まれました。

転機となるのは、2011年3月の東日本大震災にて液状化で傾いた家を直すプロとして、被災地を回らせていただいたことで全国展開となります。
土佐派の曳家は、上部構造を傷めないことに特化しているゆえ、宮大工との相性が良く新たな評価を得ました。
しかし、ホゾや仕口を傷めない土佐派の曳家技術を実現するためには、一般的な曳家に比べると2倍から3倍のジャッキや枕木など資材を使います。


それを千葉県いすみ市もしくは高知県土佐町の倉庫から大型トラックで輸送して、「近隣の同業者と闘える施工価格」で実現してゆくためには利益を削り、親方本人も一生懸命現場で作業することでした。

自分は後1年半で娘2人の大学生活も終わります。
無学な自分が東京のきちんとした学校に子どもたちを通わせてやれることが出来たのは、全国展開をさせていただけるチャンスをいただけたからです。
コロナ禍で、老後の人生設計を変えなくてはならなくなるやも知れませんが。
頑張ります!

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。