さらば福岡!ログハウスの沈下修正工事 完結編
福岡県遠賀郡岡垣町でのログハウス沈下修正工事も無事に終わりました。
今回の基礎修復は、通常の風窓以外にも。ログを貫通している全ネジを締めるためのボックスの復元もあることは判っていたのですが、開始早々に、土台より下部に組まれている大引きに絡む「根太掛け」が土台の下面に降りているという事態に遭遇しました。
そんなわけで、外周部分は外から基礎修復をしようということになりまして。
視えるところですから、汚れないように養生テープを貼ってから詰めることにしました。
ボックスの修復です。
堅田さん曰く「大工だと、きちんと枠を造ってゆくけど、親方は独特ですよね。」「自分らは親方のお陰で両方できるようなりましたけど。本当にどっちもありですよね」と気遣いの漢として言ってくれますが。自分が不器用なだけです。
どんなもんだい(笑)と喜んでいる間に、堅田さんと宏くんは着々と床下で詰めてゆきます。
内部は両側に根太掛けを阻まれていたりしますので、堅田さんと宏くんは、コンクリート接着剤を混ぜたモルタルを使い捨てビニール手袋で整形して行きます。申し訳ないです。ご苦労様です。
ウッドデッキ下もログハウス母屋側に引き摺られて沈下してましたので、シルバー人材センターから派遣される方を仮想ライバルとする自分が「フフフ。まだまだ俺も役に立つな~」と一人、調子にのりながら高さ調整をしました。
もちろん母屋をジャッキアップするために組んでいた枕木も一人で撤去しました。
福岡と熊本で展開されているエコワークス(株)さんで沈下修正工法に関するセミナーをさせていただくにあたって、土台揚げでの基礎修復は、どの角度まで施工可能か?というご質問を主宰の宮木さんからいただいていましたので。
自分の見解に含めて、構造設計者の方にアドバイスを頂いておきました。
土台揚げの施工可能角度について。
①
べた基礎の場合は、1000分の10までとする。それ以上になると底板の角度を修復するわけではないので荷重の偏りが許容できない。
②
布基礎の場合は、1000分の15までとする。
それでも基礎天端幅を越える(一般的には120mm)スペーサーを挿入する場合は、芯材は30mm角程度のものにしておいて、必ずコンクリート基礎を増し打ちすること。
よく見受けられる3寸角(90mm)のスペーサーで、120mm以上のものを入れると地震時に横揺れに対しての安定性が落ちるゆえ。
↑
小さな芯材を入れた場合は、施工中の地震等に対する安全対策として、ブリッジの鉄板は抜かずに周りを固めてから、鉄板を抜いてモルタルを詰めるようにする。
宏くんの見事な束担当&掃除ぶり!
齊藤先生が「3本残りました」と言われていた全ネジですが、2本は堅田さんが締めること出来ました!
1本は動きませんでした。
ウッドデッキ側の修復には、宮村棟梁がまたまた来てくださいました!
撤退です。
今回は約9トンの資材を持参させていただきました!
電気工具は、自分のトラックと堅田さんの車です。
下関を過ぎてのSAで~。名物「瓦そば」瓦火傷注意ですよ!(自分に対して)
ps
施工中の5月20日(土)。
曳家岡本も登場させていただいてます「解体屋ゲン」の連載1000回記念のお祝い会が阿佐ヶ谷「よるのひるね」で行われました。
自分も登場人物として、駆け付けさせていただかなくては!とLCCに乗って上京したばってん!
素晴らしいグッドヴァイブレーションな空間になっていて、幸せのおすそ分けを頂きました。
石井先生、星野先生本当におめでとうございます。さらに2000回に向けて頑張ってください!
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