2024年1月20日 6:02

都会で曳家ゾンビ!

どんなに疲れていても目の前に1本18kgの枕木が置かれると、まるで生前の記憶に従うようにレールを敷いてしまうのが曳家職人です。

「弘法筆を選ばず」と云いますが、「曳家岡本 工具選びまくり」です。


栃木県の曳家「五月女建設」五月女社長が、職人の小暮さんと陣中見舞いに立ち寄って下さいました。

「一つ一つの工具が一人で持てるようなっててこれは便利。自分らだとユニック入らないと搬入に苦労します」

「確かに、この工具が向いている現場ですよね」

お2人はその場で導入も検討するくらいです(笑)

弊社の堅田部長が「棲み分けでお願いします(笑)」とニコニコ返事します。

そして、(一社)建物沈下修正業者連合会 事務局の三島さんに、ウインチ自慢。

「うおーー!久々にでかいウインチ見ました!安定感がありますね」

もちろん基礎に当てずに底板まで掘っています。


滑車は4連です。1回廻すたびに半分に減りますので手元に来る重さはおよそ40kg程度です。


かなり移動しました><



まあまあ動きましたので、高基礎部分を越えるために全体をまた17cm揚げます。



自分は、枕木組ませたら、
昨年も全日本曳家枕木組選手権で昨年も「60代の部」で優勝したくらい上手いです。

堅田部長がそばを通りすぎながら「愉しんでますね(笑)」と云ってゆきます。
いやいやまだまだケンジさん(たまに手伝ってくれる堅田さんの友人)には負けられません!
細かな調整のために敷いた軍手や基礎梁を遺して左右に組んだ枕木の美しさを見てください!

今回は個人住宅ですので全体像をお見せ出来なくて残念ですが。背が高くまた、通し柱の位置が内側にあるので「揺れて折れないか?」随分と心配しましたが。
今のところ本当にきれいに動いてくれてます。動き始めは顔がヒリヒリして痛かったです。
ついでに、指に鉄板落として血豆も痛いです。

ps
今、新潟県西区をはじめ元旦の地震で傾いたり、亀裂が出来たお家のご相談が入ってきてます。
弊社は1班体制の小さな会社であることに誇りを持っております。たくさんのご依頼には応えられないですが、誠意を持って対応させていただきます。
土台揚げ沈下修正の場合、曳家職人は上部構造の癖を知っていますので、肝を掴んだ施工が出来る。と思います。
よろしくお願いいたします。
hikiyaokamoto@gmail.com   090-5143-0607

ps2
こんなところを通勤してます。50歳まで高知で暮らしていた身には都会の運転は本当にきついです。
なので、地方大好きですからよろしくお願いします。

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2件のコメント

  • 椎名裕子 より:

    はじめてご相談させて頂きます。
    家のリフォームを考えYouTubeを見始めた所、偶然に岡本さんが出演されている動画に出会い、目が釘付けになりました。

    我が家は、はっきりとした理由はわからないのですが東西に傾きがありゴルフボールがゆっくりと転がります。
    この傾きを無視したままリフォームをはじめて良いものかと、気になりつつも半ば諦めていたところで岡本さんの出演されている動画で曳屋さんがいらっしゃると言う事をはじめて知り、熱意あふれる誠実な人柄と信頼できる仕事ぶりに感嘆し、我が家もお願いできたらとの気持ちでおります。
    もしよろしければ費用の目安を教えて頂くことができればと思いご連絡させていただきました。

    茨城県龍ケ崎市藤ケ丘
    H5年建築 ミサワホーム木造スレート
    1階、2階共に67平米の総2階建 立方体の様な形です
    土地面積は215平米 南西角地4メートル道路
    ニュータウンと呼ばれる住宅地の中の1区画です。
    もともとは山林をニュータウンという形で宅地造成したところです。

    お忙しいとは思いますが、お時間のある時で構いませんのでどうぞ宜しくお願いいたします。

    • hikiyao より:

      返信遅くなり申し訳ありません。
      個別にメール返信させていただきます。

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。