新潟市西区大野で2棟目の沈下修正工事と改修工事がやり辛い家について考える
元旦の能登半島地震により液状化現象により沈下した新潟市西区での沈下修正工事は続いてます。
今回、地震による被害ということで築浅住宅が続いていましたが、今回は「近年建てられているお家の直し辛さ」について一緒に考えていただければと思います。
作業を早く行うために、出入りできる場所に近いところには新たに点検口を造ってもらいます。
これで床下への出入りが格段にスピーディに出来ます。
堅田さん、宏くんが床下にジャッキをセットしてくれている間に、サンルーム側の土間を斫り掘ってからジャッキを掛けます。
玄関側にあるべランドの独立柱は丸い鋼管でしたので掴かめません。そのため天井を剝がして枕木を組んでジャッキで桁を揚げます。
もし四角の柱であれば天井を剝がすことも不要ですし、我々もこんなに枕木を組む必要ありません。
もし、この枕木を組む作業を「ここまでしなくてもサッポードで充分じゃないか?」と思われる方もいらっしゃるでしょうし、実際にそうされている方もいます。
しかし、転倒のアスペクト比を真摯に考えて施工するならば、自分たちだけでなく溶接に入ってくださる鉄工所さんの安全も含めて事故の起きないよう細工するべきです。
今回は、この前のお家と斜め前だったこともあって、溶接作業をしていただいたり、雨天の日に先に床下のレベル測定をさせていただたりしていたのでやや早く進んでいるように感じます(笑)
実際には4日間ほど先に作業させていただいているだけなんですが。
現場が近くで連続してあって尚且つお施主さん、工務店さんのご協力があるとこういうやりくりが可能となります。
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いつもながら配管の森の中でモルタル詰めするのは、なかなか辛いです。宏くんありがとう!
基礎パッキンが挿入されていない部分は柱直下でハードウッドのスペーサーを詰めた部分です。
基礎パッキンを入れると安定性が落ちるので柱の下はこのように施工しています。
こうした施工も床下をほふく前進出来る程度の基礎梁(立ち上がり)が35cm以上あるからこそ出来ます。
近年のフォルム優先で、基礎を低くしたお家は、基礎ごと持ち揚げる工法しか選択肢が無くなります。
それでも直せるから良いんじゃないか?と思うかも知れませんが、アンダーピニング工法や耐圧板工法は土台揚げ工法のそれぞれ3倍から1・5倍の費用が必要です。
誰もが無限にお金使えるわけではありませんから改修する時に選択肢の多い建て方を検討してくれると良いなー。と思うこのごろです。
さてさて、親方としては被災復興工事に頼った経営では駄目です。
6月20日(木曜)岡山建築設計クラブ様の定例会にゲスト講師としてお招きいただいて来ました。
「建築物の沈下事故から視えてくる構造バランスと修復事例」というタイトルで1時間ほどお話させて頂きました。
終演後「もう少し聴きたかった」と何人かに言っていただけましたし、既に参加した下さった建築士さんから「自分のエリアでも」と打診頂きました。
まあ、俺も老獪で一流の経営者ですからのう。一番盛り上げてさっと終わるテクニックを使えるわけじゃけー。←移動中に「孤狼の血」を読んですっかり「仁義なき戦い」の気分の馬鹿です(笑)
本番前には(株)親和建設の中桐さんのアテンドで岡山で一番美味しいお好み焼き屋さん「もり」に行きました。
いや・・マジ旨い!本番前で無ければビール3本はいったところでした。
ねぎ焼きも追加で食べましたね。
佐藤健と土屋太鳳のサインもありました。
そして翌日も。
境港でカニ食べて、玉造温泉でお風呂入ってゴージャスな休日でした。
いや。嘘です。
バブル期の素人業者のめちゃくちゃな商業施設を「なんとかならんかのう」とご相談頂きました。
その後は「やくも」で岡山まで日帰りです。片道3時間10分くらいですから、この日は合計6時間20分も電車乗っていました。
電車が揺れて少し酔っ払いました。
翌日は東京に戻ると即、千葉県松戸市で現地調査。こちらも床下29cmしかありませんでしたので他の工法を推奨してご紹介させて頂きました。
その2日後は都内でベランダの沈下修正をご相談いただいて現地調査に伺わせて頂きました。
で、昨夜から新潟に戻ってきました!昨夜は早々見積もり1棟書きました。
※「もり」でお好み焼き食べた後に、中野にあった「クラッシック」のような喫茶店に入りたくて探して入ったカウンターのみの喫茶店。マダムがお一人で麻雀ゲームされている渋すぎるお店です。お薦めです。
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