2025年1月7日 16:38

高知県佐川町の旧 青山文庫の修復 始まりました!!

新年一発目の現場は、高知県高岡郡佐川町にある旧 青山文庫の修復工事です。


鹿鳴館時代の面影を残した、高知県最古の木造洋館。
須崎警察署の佐川分署としてもともと上町西方の山側にあった。青山文庫、佐川文庫、民具館と用途を変えながらも町民に愛されている。平成21(2009)年に現在の場所に移築されたバルコニーを支える柱脚の載る礎盤が傷んでおりまして、その入れ換えのために呼んでいただいてます!!


こうした工事の肝は、どう?ダボを挿入するか?です。
粗悪な工事業者はすぐに容易に施工出来る横付けの金物で上部との連結を採ります。
それが将来的な結露の原因になり部材を傷めることなど考えず、その場しのぎの工事をします。

自分は、相談の図面を拝見した時に柱の下に穴を掘ってそれを耐圧板工法の要領で下から持ち揚げることで解決させようと考えました。
参考画像(曳家岡本施工です)


しかし・・実際に大工さん(今回は堅田さんの釣り仲間で、高知県で文化財修復を手掛けられている片岡棟梁)と、元請けさんと現地調査に行くと・・どうやら礎盤の材は最低でも両側から幾つかの材で張り合わされていることが判りました。それならば、手順をやりくりすれば掘ることなく、ダボを挿入できるな。とホッとしつついよいよ現場開始です。

高知を代表する名酒「司牡丹」さんの平成蔵前で枕木を降ろすところから始まりです。

高知県建築士会の定例会に登壇させて頂きます!
建築士会会員以外もご参加できます。
しかも!!無料!!

岡山~群馬~千葉で行ったセミナーです。

■1月定例勉強会(2)
テーマ:曳家岡本口伝、構造から直す本気の住宅再生
日 時:1月14日(火)19:00~20:50
場 所:ちより街テラス3階 会議室1
講 師:有限会社曳家岡本 岡本直也氏
 ※ 懇親会の関係で〆切は1/10(金)迄とさせて頂きます
 既存ストック活用が叫ばれる世の中です。しかし古い建物は、傾いていたり捻れていたり沈んでいたりと一筋縄ではいきません。そんな建物を地道に丁寧に直されている曳家岡本氏を講師に迎え、勉強会を開催します。今年2月の書籍出版祝賀会に参加した方も居られると思いますが、今回は石川県の報告も加わって、もっと近い距離で技術的なことまで聞ける会となっております。どうぞご参加ください。


ps

年末年始に故郷に帰省していた家内も東京に帰ってしまってシーンと静かになった自宅ですが。
テーブルの上には家内からのメモがありました。
「パパお疲れ様。年末の四万十旅行愉しかったね。冷蔵庫の中に煮物をいくつか入れているから順番に食べてね。じゃがいもは傷み易いから今夜食べるように!」
と云うのは嘘。実態は・・・


写真は、太平洋で難破してアメリカからの捕鯨船に援けを求める岡本和美さん(涙)さよなら~~。

ps
お気軽にお問い合わせください。但し、今少し予定が埋まってますので秋以降頃となります。hikiyaokamoto@gmail.com

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。