「あんぱん」やなせたかし先生の想い出

NHKの朝ドラ「あんぱん」の人気が凄いようです。
(いや、やなせたかし先生と自分の出身地の高知県だけかも知れないですが)
曳家岡本の親方である自分は出身地が同じ。というだけでなく、少しだけご縁がありました。
自分が高知県だけで曳家をしていた頃は補償積算方法の変更の為に、現場が切れてしまうことも多々ありました。
その頃、趣味を兼ねてコンサートの裏方全般をしておりましたが、
歌を唄われるのが大好きだった、やなせたかし先生は高知に帰省されては「やなせたかしアンパンマンコンサート」を高知県のあちこちでされていらっしゃいました。
ある時、たぶん「ごめん駅」のある南国市の小学校の体育館でのコンサートの音響、照明の手配をご依頼いただきました。
ステージ上は先生をサポートされる元「うたのお姉さん」の大和田りつこさんと岡崎裕美さんがディレクターも兼務されるのですが、本番までの制作(工事現場に於ける現場監督みたいなもの)がご不在でしたので、手配をした経緯から進行を務めました。
すると、その後、ホテル日航高知で行われた「やなせたかし 米寿を祝う会」では制作兼舞台監督としてお声かけ頂けました。
やなせたかし先生は作家さんだけあって台本をご自分で書かれるのですが、そこにデハケのきっかけや、SE,BGM,など音効の指示、特殊効果は当時、花火会社に在籍している形を採らせていただいて煙火従事者手帳を更新していた当職は舞台監督と兼務で特効さんもさせて頂きました。
本番前、やたらとたくさんの関係者が先生にご挨拶に来られるご多忙な中で、スタッフから「岡本くん、先生が呼んでいる」と声がかかりました。
やなせ先生はお年玉袋のようなご祝儀袋に1枚づつアンパンマンのイラストを描いてくださっていてそれを渡してくださりながら。
「今日は20人くらいで来られているでしょう。これは私からです。領収書とかいらないですから帰りにお茶でも飲んでください」と過分なお心遣いをいただきました。
その後も2度ほど先生が故郷高知でコンサートを行われた際には、舞台監督として呼んでいただいて愉しくなった先生が客席を歩く際は万が一に備えてかがんで付いて回って支えさせていただく役回りもさせて頂きました。
何度かご一緒させていただいて強く思ったのは、やなせ先生は生きアンパンマン様だと云うことです。
ある時、予定になかったある団体の方がコンサート前にその方の団体からの表彰式をさせてくれ。と来られて、事情は判らないのですがお断り出来ないままその表彰式が始まりました。
その方の挨拶がなかなか長くて、みんな辛ったと思うのですが。
なんと!答辞で、先生は「挨拶は短い方が良い!ありがとう」とさっさと幕を引いてしまわれました。
すごく爽快でした(笑)
やなせたかし先生の想い出は他にもいくつかあるんですが・・曳家岡本のブログですので現場のことを少し書いて終わります。
液状化で傾いたお家の沈下修正工事を続けておりますが。浴室の高基礎CB部分に「抜け」がありました。
右下、黄色で囲んだ部分です。
これを傷めないように両側に枕木を組んで現状の高基礎の上をブリッジで飛ばして揚げてます。
まあ、自分もこういう細工を愉しめる渋い老人になってきたわけです。
「やなせたかし先生の米寿を祝う会」では終演時の客出しSEの指定がありませんでしたから、自分はやなせたかし先生ご自身が歌う「ぼくらはみんな生きている」を流しました。
オリジナルは子ども合唱団のものですが、それをご高齢になった先生がレコーディングされたものを選びました。
コンサートも工事現場も同じですが、使う素材と使うセンスで僅かに良い出来、なんとなく気の抜けた内容とかになります。
この記念コンサートでは、やなせ先生は良いものにするためには費用は惜しまない。というスタンスでしたのに、自分が本格的なコンサートではないのだからと設営のしやすいPAを選んでしまったことが一生の心の傷です。
当時の状況からするとマーチンオーディオのPAを手配していればもっと暖かく気持ちの良い音になったと思います。
どんな仕事も舐めたらいかんぜよ!
当日の動画です。
xn--https-g93dxdsj//www.youtube.com/watch?v=_qo2edmE_Uo
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- 新潟市西区でジャッキダウンな沈下修正工事です!!
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