2018年2月18日 18:16

広島の古民家!引き締め完了です!

広島の古民家!引き締め完了

広島での古民家の沈下修正はその後も、びっくりするほど順調です。

上の画像は、外壁に塗り込められていた門柱が15mm程度、引き締められて隙間が出来たところです。

逆に隙間のあった敷居は、この程度にはくっつきました。

どうやって、引き締めしているか?と云いますと・・まず水平に直します。そして、何ポイントか選んで、12mmの全ネジボルトを貫通させます。

本当は柱ではなく、土台に通したいところですが・・伝統構法ゆえ土台がありませんので、柱に通しました。

で。お隣の立派な擁壁を利用させていただいて柱を押します。

そして、それを引き締めるだけで動くわけないですから・・全てのジャッキを「かやし(突き掛け)」

以上で沈下修正+引き締め工事は終了です。

これから床下での基礎補修です。

僅かな隙間にモルタルを詰めるために、ベニヤ板を利用して、押し込んでいます。

 

ここまでやったところで、元請けさんから、「月曜日に大工さんを入れるので、作業を停めておいてくれ」との要請が来たので。

再び日曜日をお休みしました。

広島市内はホテル、駐車場代金がなかなか高額なので、ちょっと辛いですが。まあ順調に進んでいるので、良しとします(笑)

 

ps

この後、大きな現場が続きますので、とうとう枕木を1000本注文しました!!大阪に下見に出向いたり、サンプルを取り寄せたりしておりましたが。強度と価格で納得できる木材に出逢いました!たぶんほとんどの方が知らない木だと思います。マレーシア産のハードウッドでパウキジャンと言います。現場に来ていただいたら枕木も見てみてください(笑)

ps2

高知県で先代(父親)と同期でした、曳家さんから資材の譲渡についてお電話いただきました。何年かぶりで、またこのような場面に逢いました。次の使い手がいなければ廃棄されるかも?の資材を自分が助けることができるのか?責任は重大です。

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。