2018年12月21日 9:44

「ヤマダの木構造」山田先生のセミナーを受講してきました!

「ヤマダの木構造」(エクスナレッジ刊)の山田憲明先生による「木造建築の構造計画」という2日間セミナーが高知県林業大学で、ありましたので受講させて頂きました。

「基本編」ということもあるのでしょうが、一般に流通している材を使ってコストを抑えることから計画することから始まって、

建物の計画地がある、近隣の建築家や木材生産者、施工者との対話を通じてプランを考えてゆく。という考え方は柔軟で現実的なお話でした。

立体トラスや十字形プランによって、耐力壁と間口を確保する方法などを聞きながら、「万が一、将来、こういう物件の曳家や沈下修正を依頼されることがあったら、きちんと荷重の流れを教えてもらいながら扱わないといけないなぁ」と、心配しました。

 

1日目の後半は実際の施工事例の解説だったのですが。山田先生ご本人は、そうとは言われていませんでしたが、「意匠系の建築士に、俺のデザインを実現するために考えて欲しい」というようなお仕事もされている現実も見せていただきました。

こうも地震や災害が多い時代ですから、デザインも大切ではありますが、それ以上に耐震性能が重要視されるべきだと、自分は思うのですが。世の中はまだまだそうでも無いようです。

2日目は、「パスタブリッジ」というコンテストでした。

ある一定のルールでパスタをグルーガンで繋いでゆき。そのパスタで造った橋の下にバケツを採りつけて、どれくらいの重さまで耐えられるか?を競う実技でした。

自分もそれなりに考えて、図面を書いてみたんですが・・いざ、造りはじめてみると凝ったものは制限時間内では施工不可能になることに気がつきました。結果は、恥ずかしながら棄権でした(汗)

やはり現役で模型造りに慣れている学生さんや、建築士さんの器用さには敵いません(涙)

ホワイトボードには質量と耐荷重の比較計算が書かれてゆきます。

意外と施工不良でもろくも崩れるパスタブリッジが続出!

設計計画同様に施工管理も大事だなーと身に染みた2日間でした。

 

公文先生!山田先生!ありがとうございました。

 

ps

懇親会には、盟友・須賀かつお棟梁も参加してくれて・・建築士さんの中で一人、馬鹿職人が気まずく座っているのを助けてくれました。もしかしたら他の建築士さんや、山田先生にはご迷惑だったかも知れません。でも、たまには現場職人ともお付き合いくださいませ(笑)

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。