2019年3月30日 21:16

ウリン デビュー!

痛ててっ。

床下で作業していて、しこたま左薬指の爪を叩いてしまいましたよ(泣)

さて・・他業者さんがやった酷い沈下修正工事を再び直す。という現場です。

これは、なかなか凄い画像です。

昔の基礎天端はモルタルでの調整天端が、まずまずの厚みあったもんなんですが・・これはその元々の天端を取り省かないまま、その上に再び天端を打っていた写真です。

まだまだあります。

これらの元々の天端と、後からの沈下修正工事の細工を取り省くと5cm~7cmも下がってしまいました。

なので!!今回の最大基礎補修幅は22cmになります。

曳家岡本では、基礎天端幅12cmを越える基礎補修をする場合は、12cmより長いスペーサーを使うと横揺れに対しての危ないですから、増し打ちをきれいに収めるために100mm角のH網を使って小細工しています。

H網を渡している部分のみは後でコンクリートを詰めることになるのですが、柱の下の本来の荷重を受ける部分に、きっちりとコンクリートが足されるようします。

一番下の画像の右側のこげ茶色のものは芯材として、ウリンを使っています。ウリンだけだと小さいですから、左側のH網のブリッジで安定させているわけです。

他にも人通口などにジャッキを逃がして基礎補修に配慮しているのが見えますでしょうか?

水切りを傷めないように、H網の上にも樫板を入れています。

ちなみに先に書いておきますが・・この基礎は無筋ですが、今回、きちんと炭素繊維やホールダウンを取り付けるそうです。

今月は、5回も講演をさせていただいたのですが・・千葉県建築士会印旛支部での「沈下修正各工法セミナー+土台揚げ深堀り編」を聴いてくださった補償積算会社の方に「こんなにも土台揚げ工事に情熱を注いでいる方がいたとは驚きました」とご評価いただいたのですが・・いや、これ普通ですから。

広島では、「よしの塾」の吉野先生のご紹介で登壇させていただきました。

かなり本格的な質疑応答となりました。馬鹿岡本をやりこめてやろう。みたいな感じの質問者もいらっしゃいましたが・・自分なんか、やりこめるのは簡単ですから、それより一緒により良い工事を考えられると良いのでしょうが・・

まっ俺もそう云う風に「立派に」診られるお年頃かな(笑)

ps

仕事しながら、春休み帰省していた次女の使ったものなどを片づけしたり、補償積算のための見積もりを書いたりしています。

気分転換に中学生の頃、読んでいたトロッキーの「わが生涯」を寝る前に読んでみようとするのですが・・ロシア文学?は、時系列も無茶苦茶ですし・・45年目の再挑戦も頓挫しそうです。

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。