2020年4月16日 19:51

奈良県斑鳩で曳家再開です!

奈良県斑鳩にて、昨年夏に曳家して仮置きしていました古民家の曳き戻し工事再開です。


最近、関西での施工が続いています。

結局、約9か月も仮置きしていたことになります。

 
この現場と徳島の豪商の古民家を同時に施工するために大量の資材を購入する。という、決断をしたゆえに可能な対応です。
購入を検討していた時には家内に「自分の年齢(今年、還暦になります)を考えたら終活しててもおかしくないのに、大丈夫なの?」と心配もされつつ購入した資材。
資材の保有量が増えたからこそ出来る現場もあります。
もう1棟くらい大きな現場決まると助かるな~です。

そしてウオッシュレットの付いているホテルに泊まりたいぜよ(笑)

さて、曳き戻しはわずか3日間で出来ました! 早いっ!

その理由の一つは、前回の京都の現場でお世話になりました地盤対策工事専門会社「伸洸」様の西村社長のご子息24歳が、「研修」という名目でお手伝いに来てくださっているからです。

現場に元気な「若い衆」がいるのは良い気分になります。 そして流石、将来の社長候補だけあって、興味の持ち方や作業の段取りをよく見てくれてます。

「休憩時間に技術的な話、ずっとしているの凄いですね」と言われたんですが。
それはたぶんたまたまです(笑)

西村くんを通じて、地盤会社さんと曳家の良い協力関係が築けると良いなーとしみじみ思いました。

ちなみにその時、話していたのが上の画像のウインチと台付けの設置方法。
こう組むことで新設の基礎底板とかに全く負荷を掛けないで曳家することが出来ます。
時々、この設営分のH鋼を持参する資材の数量にカウントしてなくて足らなくなることもあります。

そうそう足らなくなると云えば、再開初日にM20のハイテンションボルトを全て高知の倉庫に持ち帰っていることに気がついて、奈良、大阪の、ねじ屋さんに電話したんですが。対応してもらえなくて、時々買いに寄らせていただいていた高知の特殊金物専門店マリックさんに電話して、大阪で受け取れるよう手配して貰いました。
マリックさんありがとうございました。

 自分も西村くん+堅田工務部長チームに対抗して、「まだ俺も役立つだろ?」と思いたくて、川崎くんを手元に2手に分かれてレールを敷きました。
結果は、 まあ、まだもう少しは戦力でいられるかな。ケロケロ(笑)



でも今朝起きたら、左足のふくらはぎが攣ってました。とほほ。

曳き戻しは少しづつ新しく造られたコンクリートの底板の上に載れば載るだけ、家が揺れなくなりますゆえ。 水平が安定すると「軽く」曳家できます。
初めて曳家を経験してもらった西村くんも「うわっ!軽!家ってこんな軽いんですか!!」と驚いてくれてます。

昨年、泥の中を曳家した時の沈むために、バランスの悪く重かったのが嘘のようです。

さてさて、曳き戻しが終わると、 宮村棟梁と三好工務店の三好社長が白蟻に喰われていた大黒柱を入れ換えるために落とします。 大轟音と共に粉塵が飛びます。



自分はいつも古民家直している癖に、古民家の埃に弱くて鼻ずるずるです。辛いっ。

コロナの感染拡大でたいへんな状態です。完全な防備は出来ないでしょうが。

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能登半島地震で住宅被害に遭われた方へ

以下、実務者の立場から書かせていただきます。

  1. 液状化による地盤沈下を直す「沈下修正工事」と地震の横揺れで歪んだ建物を直す「家起こし(軸組補正工事)」は別ものです。

    水平を直すのみの工事と、垂直を直す、もしくは水平を直しながら併せ技で垂直も直してゆく工事です。

    おそらくは新潟県は沈下修正工事のみで可能です。石川県では家起こし、および座屈した柱の取り換えなども必要になると思います。

  2. 工事の着工時期についてですが。皆さま1日も早い修復を望まれていらっしゃいると存じます。しかし、地盤が充分な固さに戻るまでは施工出来ません。

    余震がこのまま収まったとして、おそらくは最低3月頭くらいまでは着工するべきではありません。

  3. にわか業者、悪質ブローカーにご注意ください。

    普段、ご縁が無い業種ですから唯一、判断できる金額のみで選ばれることもあるかとあります。

    家は安心して眠れる場所でなくてはなりません。

    歴史を背負っていない利益だけを考えている方と誠実な工事をされている業者を一緒にしないようしてください。