華々しい曳家工事の後の過酷な撤退作業です。

酷暑厳しい中、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
曳家岡本は、千葉県夷隅郡御宿町での古民家据え付けが終わった後、片付けといすみ市大原駅の前にお借りした新関東拠点倉庫への資材の搬入を連日しておりました。

据え付けが終わりますと、事故の無いようにH鋼を解体できるように、H鋼の下に枕木を組んでゆきます。
これでバラシても崩れ落ちることはありません。

自分が、枕木を組んでいる間に、堅田さんとひろしくんが、それぞれの柱に取り付けてました「添え柱」を外してゆきます。

ゴムパッキンを充ててはいるものの、添え柱をきつく締めていて「跡」が残らないか?ご心配される方もいらっしゃると思いますが・・ほぼ跡は付きません。
もし付いたとしても、根継ぎと同様に「ここまでして、この建物を残した証」と考えていただきたいもんです。




ものすごいパワーです。
100本のH鋼を2人で2日間で解体して積み上げます。
正直に言って、凄いことです。
暑い中で立っているだけで、たいへんな時期に、この作業です。
はっきり言って、男のプライドを賭けた仕事です。
ちなみに、自分はブルース・リー大好きなんですが・・・
ブルースは「僕はテクニックはあるかもしれない。でも、こんなに小っちやな手で身長も低い。モハメドアリのパンチを一発食らったらあっと言う間にのばされてしまうよ」と哀しそうに言ったことがあるそうです。
世間の方々は稀少職種として「曳家職人スゲー」と言ってくれますが・・
その前に、我々は肉体労働者なんです。
技術はもちろん必要ですが・・・肉体的ポテンシャルが高い方が良いに決まっています。

曳家の仕事は一つとして「軽い」工具がありません。
枕木にしても1本11kg~18kgもあります。
H鋼は1本 70kg前後(造った年式で細工が違うゆえ、若干のばらつきがあります)
それらを片づけながら「お前、軽い方、持ったな(笑)」とお互いを励ましながら、こつこつと集めてゆきます。


小物を片づけるのは、親方が担当します(笑)
これで持ちこんこんだジャッキの半分くらいです。

そして、いつものように大型ユニックをチャーターして積み込みます。
今回は、最後は小運搬を避けるために、現場の敷地内にぎりぎり入ってこれる7トンユニックのボディ5・5mタイプのトラックを配車しました。
こうした現場への進入路の道幅や頭上の電線のことなどを考えながら、段取りします。

今回の7トンユニックでの運搬は計3車。
その他の小物類は、荷造りするより、弊社の850kgトラックに積んでは、ピストン輸送することにしました。
・・・で、まさに積み込みやっている最中に、昨年末からご相談いただいていた千葉県君津市のお仕事を正式受注いただきまして、大慌てで積み分け内容を変更してのてんやわんやの御宿撤退でした。
ps
facebookでお友達になっていただいている皆さまは既にお伝えした通り、現場片付け中に当職は熱中症により2日間、現場を抜けさせていただきました。
たくさんの皆さまから心配とあたたかいお叱りをいただきました。感謝します。
自分もそろそろ細工仕事と、後進に指導のみに、下がる年齢なのは重々判ってはいるのですが・・・零細事業者ゆえ、なかなかそうも行きません。
旅先で堅田さん、宏くんに迷惑かけないように気をつけます。
自分の恥ずかしい投稿が皆さまにとって少しばかりでも注意喚起になればと存じます。
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