目指せ!曳家界のピエール・エルメ
曳家岡本の堅田部長の至言に、こんな言葉があります。
「真面目は嫌われるんです」
人生に於いて、植木等さんや、みうらじゅんさんが「芸」として見せていらっしゃる、お気楽な態度は誰しも笑えますし重くなりませんので愛されます。
しかし実際には、誰かが真面目なことを成さねばなりません。
誰もが、youtuberになって実作業する人がいなくなると、世の中は滅びます。
まっ人の仕事をとやかく言うのは、あまり良いものでないですが。
今回は、youtubeに蔓延する、素人DIY沈下修正工事や古民家再生と称している「欠陥住宅を作っている人たち」と、それを「凄いなー」とコメント入れている方たちへの警鐘です。
上の画像は、DIY工事をお手伝いされている「大工」さんと呼ばれる方が沈下修正された画像です。
ここからは、リフォーム会社さんによる「にわか業者」さんの事例です。
お施主さんからセカンドオピニオンをご依頼いただけたので撮影出来ました。
外周部はなんとなく詰めていますが、内部は面倒なんで、スペーサーを重ねて土台の下に挿入しているのみ。
このお家はお風呂場がタイル貼りのタイプでした。
なので風呂場を持ち揚げるのを放棄してます。整合性が採れなくなっているのをごまかす為に、土台の上に10cm程度の端材をビス留めして床の高さだけは水平になるようにしてます。
直したはずが、土台を無理矢理歪ませてしまってます。
で・・youtuberの方たちへの苦言ですが。
外壁を剥がして柱に「添え柱」をボルトで縫い付けておいて持ち揚げている動画をよく見ます。
ボルトを縫うということは、「柱に穴を開けている」ということです。
例え、後で埋め木するとしても柱に欠損を作ることであって、判り易く書くと、わざわざ「ひび割れ」を作ってます。
しかも!ジャッキの下には充分な長さ、厚みのある枕木を敷かないまま、木っ端を重ねて高さ調整してセットしてます。
木っ端の上にセットしたジャッキであっても、強く押してゆけば重くなければ圧密されてゆき持ち揚がるでしょうが。
基本は上の画像のように、ジャッキ下には枕木を敷いて反力を獲れるように配慮しなくては「添え柱」に縫い込んだボルトが上下するたびに、「穴」や「ひび割れ」が拡大してゆきます。
また、レベルを測定するのに、フローリング天や、酷いのなるとカーペットを敷いたままの状態のところにスケールを充てています。
これは、床を貼りかえる為に剥がした状態です。
プロはレベル測定をするためには、基準となる土台から測ります。
土台下に油性マジックで描かれた数字を見てください。
床は何年間の間に貼り換えたり調整している可能性がありますので、「確実に基準点となる」部分から測定します。
最期にプロの基礎修復画像を掲載します。
尚、基礎立ち上がりから土台を結んだプレートは、弊社の施工ではなく先に入られた「にわか沈下修正業者」の遺したものです。
こんなものは地震時に横揺れしたら、ほとんど意味を成しません。
曳家岡本としては、アンカーボルトの再緊結には相当の注力をしております。
真面目な工事をしようとすると、手間が掛かります。
すると費用も増えます。なので築古住宅であれば床を貼りかえるようしていただければ床下を這う作業手間がカット出来るので、その分、安く工事できます。
素人の方は、自分たちで理解できる「金額」で判断されることが多いでしょう。
自分も手間を掛けずに安く工事すれば都合の良い下請けを探しているリフォーム屋さんに人気が出るかも知れません。
時々、心が折れそうになって、楽な道を選んだ場合の人生を考えます。
するとそれを見透かしたようなタイミングで家内から電話があって、
「岡本くん。
後10年続けるつもりなら恥ずかしい工事もしないといけないかも知れないけど。
自分の年齢 考えてみなよ。もう恥ずかしい工事に寄せてゆく時期じゃないよ。
ミスター〇ーナツが、ピエール・〇ルメとのコラボ商品を発売するみたいに、ちゃんとした工務店や建築士さんが曳家岡本と仕事したい。と選んでくれる仕事しかしなくて良いよ」
と励まされます。
先月、さくら事務所さんがupしてくださいました自分がゲスト出演させていただいた沈下修正工事に関する一般の方向けの判り易い解説動画あります。
真面目な工務店さん、きちんと直したいお施主さんからのご連絡をお待ちしております。
hikiyaokamoto@gmail.com
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